新理事長・学長に聞く ~関泰一郎理事長・大貫進一郎学長~
新役員体制が始動した―。前生物資源科学部長の関泰一郎氏が理事長推薦委員会により次期理事長候補者に推薦され、6月24日開催の臨時理事会で選任された。また、学長の大貫進一郎氏も6月の任期満了に伴い4月3日の理事会で再任が決定。ともに任期は4年間となる。本紙では就任直後の両トップにインタビューし、4年間の意気込みと今後のビジョン、学生への熱いメッセージを語ってもらった。
(聞き手=外﨑功、写真=前島ひなた)
理事長 関 泰一郎 学生が輝ける大学に

せき たいいちろう
64歳。1984年本学農獣医学部(現、生物資源科学部)農芸化学科卒。86年本学大学院農学研究科(現、生物資源科学研究科)農芸化学専攻博士前期課程修了。2011年本学生物資源科学部教授。24年同学部長。26年本学理事長。博士(農学)。専門分野は栄養科学。
多様な個性と強み伸ばす
―新理事長としての抱負をお聞かせ願います。
学生時代を含めると半世紀、本学の教員としては40年間にわたりキャンパスの現場で学生の皆さんと過ごしてきました。その歴史を背負う中で、理事長としての職責の重さに身が引き締まる思いです。
私の最大の使命はこれまで築いてきたガバナンス体制を引き継ぐとともに、主役である学生一人一人が誇りを持って輝ける日本大学をつくり上げることだと思います。
―4年間で推進していきたい取り組みは。
大きく三つの取り組みに注力します。第一に、透明性が高く信頼される大学にするため、ガバナンス体制の維持・発展と財政基盤の構築を進めます。第二に16学部86学科を有する本学の特徴を生かし、学問分野を超えた新しい「知の拠点」を整備していくこと。そして第三に、本学のかけがえのない財産である約130万人の卒業生とのネットワークを再構築し、学生の学びや成長に還元できる仕組みづくりに着手します。
―執行部の方々との協力体制の構築はどう進めますか。
皆さん本学のことを深く理解して問題意識を共有してくださっています。あらゆる分野の専門性を持つ方々が集まっているので、自由闊達(かったつ)な議論を積み重ね、意見交換していく中で解決策を導いていくことが大切だと考えます。教学面と一体となってワンチームの体制を構築し、経営・財務面から最大限バックアップしたいと思います。
―本学のスケールメリットをどのように生かしていきますか。
学部や大学院、通信教育部、短期大学部、全国の付属校等が織りなす圧倒的な多様性は、本学の唯一無二の強みです。文系・理系・医歯薬系・芸術・スポーツなど幅広い学問分野が組織の壁を越えて連携する「分野横断的な教育・研究」をさらに強化します。
―学生や教職員にはどのような面に期待してほしいですか。
大学は教育機関として「ヒトを育て、創る」ことが重要な役割だと思います。学生たちに最も近い現場でサポートしている教職員の方々が輝いて働ける環境を整えます。そして、学内に関わる全ての人が生き生きと挑戦できる環境をつくることが、本学の発展につながると考えています。
―学生へメッセージを。
大学の主役は学生一人一人です。皆さんの多様な個性と強みを無限に伸ばし、輝かせてほしいと思います。いろいろな輝きを秘めた人たちが集まり、互いに輝き合うための大きな虹の架け橋が広がっているのが本学の強みです。「和をもって尊しとなす、和して同ぜず」の精神を大切に、学生の皆さんには輝きを持って頑張ってもらいたいです。
学長 大貫 進一郎 教学DXさらに推進

おおぬき しんいちろう
58歳。1991年本学理工学部電気工学科卒。2000年本学大学院理工学研究科電気工学専攻博士後期課程修了。15年本学理工学部教授。22年本学副学長。24年より本学学長(26年再任)。博士(工学)。専門分野はエレクトロニクスシミュレーション。
データ分析し学びに提供
―これまで2年間の学長在任期間で印象に残っていることは。
改めて、本学の高いポテンシャルとその素晴らしさを実感しました。多角的な視点を持ち、自身のスキルを社会で発揮したいという強い意欲を抱く学生が多いことに気付かされました。
また、社会の第一線で活躍している卒業生が数多くいることも再認識しました。学生や教職員の皆さんにもその輝かしい姿を伝え、本学の魅力をさらに深く理解していただきたいと思います。
―これからの4年間で推進したい取り組みは。
社会からも高い注目を集めている「教学DX」を、さらに推進していきます。中でも全学的に導入した学修管理システム(Canvas LMS)は、付属校を含め10万人規模で利用可能な環境が整っています。データ活用にも適しており、学生の学びの可能性を広げていく上で非常に重要な基盤と考えています。
研究面においては、多様な専門領域が交わる「分野横断型」の研究連携を推進していきます。また、生徒が将来像を描きにくくなっている現代だからこそ、付属校生の皆さんに本学を選んでもらえるよう寄り添った高大接続を引き続き実施します。さらに、本学の歴史と伝統を国内外に広く認めていただけるよう、積極的なグローバル展開も進めていきます。
―学長直轄の組織として「日本大学情報イノベーションセンター」が新設されました。
教学DXを推進する上で、データは最大の財産です。一方、情報セキュリティーの観点から、学生や教職員を確実に守らなければなりません。情報イノベーションセンターでは、全学的な教学および管理に関する情報の収集・分析と、セキュリティーを統括する運用体制を構築しました。
一元集約された膨大なデータを分析し、学生一人一人に最適な情報を提供する。これこそが本学の学びにおける使命だと認識しており、この4年間でその精度をさらに高めていきます。
―昨年11月に初開催した「オープンユニバーシティ」の成果は。
来場者アンケートでは9割超の方に満足いただけました。幅広い専門領域を1カ所で体験できる場を提供できたことは、総合大学としての本学の魅力を実感していただく上で、意義深いイベントとなりました。
また、当日説明にあたった学生や教職員にとっても、本学の総合力を再発見する良い機会になったと感じます。今後もこのような機会を通じて、学内外に本学の教育を広く発信していきます。
―学生へメッセージを。
本学での学生生活を心から楽しみ、社会へと羽ばたいてほしいと願っています。そのためには、まずは自身の専門分野をしっかりと深めた上で、本学が有する幅広い学問領域にもぜひ触れていただきたいです。大学での学びは、卒業で終わりではありません。社会は常に変化しています。本学での学びを基礎として、社会に出てからも「一生涯、主体的に学び続けられる人」であってほしいと願っています。







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