―歯― 父島で診療を実施
複数診療科から歯科医派遣

最初に派遣された渡辺典久助教(中央)(提供=小笠原村医療課長 鶴田典之さん)
本学歯学部付属歯科病院は今年度から、東京都小笠原村の父島への歯科医師派遣事業を開始した。同村からの要請を東京都を通じて受け、昨年2月から協議を進めて正式に決定した。本学ではこれまでにも新島や式根島など伊豆諸島への歯科医師派遣を行っており、今回はそのノウハウ等の実績を買われての要請となる。
これまで小笠原村では約35年間、一人の歯科医師が常勤してきた。同医師の退職に伴い、東京都のへき地医療対策協議会を通して伊豆諸島での診療実績を持つ本学歯学部へ歯科医師派遣の打診があった。
複数の専門診療科からの派遣により、より精緻な治療提案が可能になる。加えて、高度な治療が必要な患者を本学病院へ紹介する体制の構築も目指している。
歯科治療は複数回の通院が必要で、歯科医師の交代時には綿密な引き継ぎが求められる。しかし、遠方で島への船便も限られるため、対面での引継ぎが難しい。そのため派遣期間の中間時にオンライン会議で打ち合わせし、患者の治療継続に関する情報共有を行う。
派遣歯科医師の希望を各診療科から募集したところ、多くの応募があった。今年度は1~3カ月単位で8人の歯科医師を派遣する計画。
今後同村での歯科診療を軌道に乗せた後、例えば乳幼児や学校検診に合わせて小児歯科医師を派遣するなど、新たな医療連携体制の拡充が期待されている。大学病院ならではの専門性の高さと豊富な選択肢の強みを生かした診療の提供が可能になる。
現地へ視察に行った紙本篤教授(総合歯科学)は「大学が持つノウハウを生かし、口腔のことで島民が困ることがない環境をつくっていきたい」と語った。







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