【テニス】高が学生日本一に/全日本学生
フォアハンドで攻める高
テニスの全日本学生選手権が8月12日から18日まで三重県の四日市テニスセンターで行われ、男子シングルスで高悠亜(スポーツ科3=岡山・関西高)が初優勝を果たした。また、同シングルスの丹下颯希(さき)(文理3=愛媛・新田高)、同ダブルスで石垣秀悟(経済4=長野・松商学園高)・手嶋海陽(スポーツ科4=鹿児島・神村学園高)ペアが準優勝をした。その他、同シングルスで石垣、同ダブルスで高・小泉煕毅(通信教育部3=埼玉・浦和麗明高)ペアがベスト8に入った。
同シングルス決勝では高と丹下が同門対決となった。1セット目、ゲームカウント3―3となった6ゲーム目では、デュースで互いにアドバンテージを取り合い拮抗。それでも高が粘り切り、ゲームカウント6―4で同セットを奪取した。
2セット目は1ゲーム目を高がブレークするも、2ゲーム目で丹下がブレークバック。しかしその後は高がペースを取り戻し、最終ゲームでは丹下に1ポイントも譲らずゲームカウント6―1で勝利。高が悲願の学生日本一を手にした。
試合後握手を交わす丹下(左)と高
石垣・手嶋ペア準V
同ダブルス決勝では石垣・手嶋ペアが有本響(慶大3)・菅谷優作(同3)ペアと対戦。1セット目は終始慶大ペアのペースに押されゲームカウント3―6で逃す。2セット目で巻き返しを図るが、最終ゲームに15―40でセットポイントを握られると、有本にドライブボレーを決められゲームカウント4―6で敗れた。
また、石垣は同シングルスの準々決勝で高と対戦。同門対決になるもセットカウント0―2で敗れた。同ダブルスの高・小泉ペアは準々決勝まで順当に勝ち上がった。準々決勝の相手は石垣・手嶋ペア。セットカウント0―2でベスト8に終わった。
基礎力向上がカギ
父親と抱き合い思わず涙を流す高
🎾…悲願の学生日本一を手にした高。決勝が終わると、観客席にいる両親の元へ歩み寄り、大粒の涙を流しながら強く抱きしめた。
高校時代は全国大会で準優勝の成績を収めるほどの実力者だった。しかし、大学1年の時に初出場した全日本学生選手権では、3回戦まで勝ち上がるも手首を負傷し敗退。大学2年では2回戦以外は足がつりながら試合に挑んだ。結果は惜しくもベスト4に終わるも「体力面で大きな課題があった」と振り返り、基礎体力の向上に時間を費やした。
まず普段の練習では走り込みの量を倍に増やし、走るペースも上げた。また新たにチューブトレーニングを導入。体幹が鍛えられ足への余計な負担もかからなくなった。
栄養面ではトレーナーに相談。クエン酸飲料や塩、バナナなどを試合中に摂取するなど、筋肉に疲労がたまらないようにした。これらの改善が功を奏し、今年に入ってから試合中に足がつることがなくなった。
優勝が決まった瞬間雄たけびを上げた高
そして迎えた今年の同選手権。決勝では同門同期の丹下と対戦した。「一緒に練習していることもあり絶対に負けたくない」との思いが湧き上がっていた。丹下は速いテンポのプレーを得意とする。それにのまれないようにバックハンドスライスを多用してテンポを緩め、自分のペースに持ち込んだ。結果は見事に初優勝。「100%出し切れた」と笑みがこぼれた。
高の夢はプロテニス選手になること。大学時代に学生以外も参戦する全日本選手権で優勝することを目標に日々コートに向かう。高の快進撃が今後も見逃せない。
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