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理工奥山研究室 「てんこう2」軌道投入 

科学と芸術の交わりに期待

衛星からの信号を解析する学生ら

 理工学部の奥山圭一教授(航空宇宙工学)の研究室が開発した超小型人工衛星「てんこう2」が3月11日、H3ロケット7号機に搭載された新型宇宙ステーション補給機1号機「HTV―X1」から高度約497㌔㍍の周回軌道に投入された。翌12日未明には同衛星から地球へ送られた信号の受信に成功した。

 「これはてんこう2からの信号だ」。通信チームのリーダーである児玉瑞季さん(2026年大学院理工学研究科卒)がつぶやいた瞬間、研究室内は歓喜の渦に包まれた。現在同衛星からは毎日信号が届いているが、アンテナが完全に展開していない可能性があるため、信号強度はやや弱い状態だという。同衛星は今後正常に作動すれば、衛星の本格的な運用が開始される予定だ。

 まず研究ミッションでは宇宙空間での材料の変質を観測する「材料の劣化観測」が優先的に行われ、その後「宇宙線の観測」「新しい通信技術の実証」「高解像度カメラによる画像処理」と進んでいく。

 もう一つのミッションは「N.U Cosmic Campus」という芸術学部との共同企画。同学部の布目幹人准教授(コミュニケーションデザイン)の提案で付属高校も参加する教育プロジェクトとなっている。今後多くの高校生が宇宙工学の研究を体験する。

 同衛星はバーチャル宇宙飛行士「キャプテンヒカル」が搭乗しているほか、付属習志野高と目黒日大高の吹奏楽部が奏でた音楽データを地球に送信する。受信・変換方法は一般公開されるため、誰でも音源を聞くことができる。

 未来の科学者と芸術家が交わることに可能性を感じていた奥山教授。同衛星は地上からの信号応答の確認を継続している段階にあるが、「交信が可能になったとき、キャプテンヒカルと学生は互いに感動するのでは」と芸術学部の学生と話したことを語った。

 芸術学部の松本彩希さん(デザイン3)と磯本果凛さん(同3)はともに「今の状況はもどかしいが、困難の先にはきっと感動が待っている。ミッションをこなす日が来るのを楽しみにしています」と思いを述べた。

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