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自転車・全日本大学対抗  男子総合V4 56回目の栄冠

トラック、ロード共に 本学制し完全優勝

 自転車の全日本大学対抗選手権のトラックが8月23日から25日まで千葉市のTIPSTAR DOME CHIBAで、同選手権のロードが9月16日にみなかみ町の群馬サイクルスポーツセンターで行われた。本学はトラック、ロード共に制し総合114点で4年連続56回目の総合優勝を果たした。

 トラックでは全9種目中4種目で優勝、7種目で表彰台に輝き、計87点を獲得。吉川敬介(経済4=付属豊山高)が男子1㌔㍍タイムトライアル(TT)で本学勢として11年ぶりに優勝し、加えて伊藤京介(スポーツ科4=三重・朝明高)、山下翔太郎(文理1=石川・内灘高)と出場した同チームスプリントも制する2冠の活躍を見せた。

 また、同タンデムスプリントで町田颯(スポーツ科3=栃木・作新学院高)・井上凌玖(同3=岐阜第一高)組、同マディソンで岡本勝哉(文理4=京都・北桑田高)・新井敬太(商3=広島城北高)組が共に予選から圧倒的な強さを誇り栄冠をつかんだ。

 ロードも昨年優勝の阿部源(スポーツ科2=愛媛・松山学院高)が3位に入るなど4人がポイントを獲得。27点でロード総合優勝に輝いた。(文・写真=中道誉悠)

 トラックの初日に行われた男子1㌔㍍TTは、7月の全日本学生選手権トラックを制した山下と昨年同種目3位の吉川が出場。最終組一つ手前の12組目で出走した山下は、暫定首位記録を1秒近く上回る自己ベストの1分3秒499をマークし、1位に躍り出る。ところが、最終組で出走した吉川が1分2秒144の自己ベストを更新。山下の記録を抜いて優勝を果たし、見事本学勢ワンツーフィニッシュとなった。

 初日と最終日に行われた同タンデムスプリントは昨年2位で涙をのんだ町田・井上組が2年連続で出場。初日の予選で学連記録を6年ぶりに更新する12秒708。続く最終日の4分の1決勝以降も圧倒的な強さを見せて優勝し、雪辱を果たした。

 2日目は連覇の期待がかかった同チームスプリントで吉川・伊藤・山下組が出走。予選を45秒343と2位に1秒以上も差をつけ1位で決勝に。迎えたファイナル。予選のタイムをさらに上回る45秒167で優勝し、本学勢が連覇に輝いた。

 最終日の同マディソンは岡本・新井組が出場。ポイント獲得周をすべてスプリントの得意な岡本が走る作戦で予選に臨んだ。結果、全体1位となる23㌽を獲得。決勝でも同じ作戦で息の合った走りを見せ2位に大差をつける58ポイントで栄冠に輝いた。

阿部源が3位に
ロード総合優勝

レース開始直前。雨に見舞われる中、森本凜太郎(文理3=愛媛・松山学院高)が1周目から集団を抜け出し先行。レースは森本と90人を超える大集団に分かれた。森本は一時、後続に5分差をつける独走状態。

しかし、残り7周で10人ほどの追走集団が形成され、徐々に森本との差を詰めていく。森本も粘りを見せるも残り2周でついに集団に吸収されてしまう。

それでも、追走集団に本学勢は阿部、鎌田晃輝(スポーツ科2=愛媛・松山学院高)ら2人を含む5人と有利な状況で最終周へ。ただ、他大の選手を振り切ることはできず、最後のスプリント勝負を勝ち切れず個人優勝を逃した。個人優勝は逃したものの、3、4、5位に阿部、岡本、柚木伸元(文理2=三重・朝明高)が入るなどし、ロード総合でも栄冠をつかんだ。

種目の切り替え功を奏す 吉川敬介

 🚴…今大会、本学最多の4種目、計12本のレースを走った吉川。今年5月の東日本学生選手権トラックを制し、今大会でも1㌔㍍TT、スプリントで自己ベストを更新。さらに2週間後に行われた全日本選手権トラックでも、共に自己ベストを更新するなど絶好調のシーズンを迎えている。

 しかし、入学当初から目立った成績を残す選手ではなかった。1、2年生までの吉川は短距離種目からロードまで何でもこなす選手。その半面、先輩から「器用貧乏」と言われたと振り返るように突出した強さを見せる種目がなかった。それでも練習を重ね、2年生になるとインカレにも出場するなど徐々に頭角を現すように。ただ、さらなる飛躍を目指すため、昨年の国民体育大会終了後に種目を絞ることを決意。中長距離に比べ、短距離種目が得意だったこと、卒業後に競輪選手を目指していることから、中距離から短距離へ変更。練習内容も、一つ上の先輩・三神遼矢(2024年スポーツ科卒=日本競輪選手養成所)の練習メニューを参考にしながら、大幅に見直した。

 短距離種目は中距離種目に比べ、一気にパワーを出す瞬発力が必要となる。ウエートトレーニングを増やし、下半身だけではなく全身の筋力アップに力を入れた。練習内容の変更による成果が今年の活躍につながっているようだ。

 伸び悩んだ時期はあるが、練習を積み重ね順調に成長軌道を描いてきた吉川。スプリント、1㌔㍍TTともに学生ではトップクラスのタイムを誇るが伸びしろはまだまだあるという。「短距離に転向したのが遅かった分、より自分に合った練習法を見つければタイムはもっと伸びる」と自信を持って話す。大学での競技生活は終わりを迎えるが、吉川の進化はまだまだ止まらない。

スプリント強化し飛躍へ 新井敬太

 🚴…初めてのインカレに臨んだ新井。不安もあったが「マディソンの実力は自分たちが一番。ミスさえなければ勝てる」と、自信も強くあった。

 岡本とペアを組んだのは昨年11月のJICF国際トラックカップ。すでに岡本はプロチームと契約しプロとしてもレースに出場するなど、中距離では世代ナンバーワンの選手。レベルの差もあり、ペアを組んだ当初は自分の能力が低く、うまくかみ合わなかった。

 マディソンは2人で交代しながら走る種目。「相手と交代するときの体の使い方やタイミングを合わせるのは経験がものをいう。まだ始めたばかりの種目で経験が浅かった」。そこでトラックを走る機会がある度に2人で練習を重ねた。特に交代のタイミングを重点的に行い、精度を高めていった。

 迎えた本番。交代時のミスを一度に抑えて走り切り、完勝。岡本も「新井君の位置取りが良かったからこそ、うまく走ることができた」と花を持たせてくれた。

 来シーズンは勝負の年となる。新井の持ち味はレース勘。他選手の動きを見ながら戦略を練り、考えながら走ることが得意だ。その一方で不安も残る。スプリント力が課題の一つ。今回のレースもポイント獲得周はすべて岡本が走った。だからこそ、このオフはスプリント力の強化をテーマに掲げる。卒業する岡本に代わり、自分がスプリント勝負を任される選手となるためだ。

 来年は最後のシーズン。中距離部門のエースとして、マディソンやオムニアム、チームパーシュートに出場し3冠を狙う。「今年は岡本さんに引っ張ってもらったおかげで勝てた。来年は後輩と走ることになる。自分が引っ張らなければ」。新井は語気を強めた。

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