日本物理学会 玉岡准教授ら奨励賞
ブラックホール解明へ前進
日本物理学会の秋季大会が9月14日から17日までに目黒区の東京大学駒場キャンパスで開催された。16日には素粒子論懇談会を開き、本学文理学部の玉岡幸太郎准教授(量子重力学)が素粒子メダル奨励賞を受賞した。
同賞は、素粒子論を志す若手研究者の優れた研究論文を表彰する。受賞した論文はブラックホール内部の量子状態を「量子もつれ」(複数の量子が極めて強く結びつく現象)の観点から解析した点が評価された。玉岡准教授は米子工業高等専門学校の姉川尊徳助教と共に執筆した。
ブラックホールの解明には、高次元の空間を一つ低い次元の情報で記述する「ホログラフィー原理」という理論的枠組みが用いられる。従来の研究はブラックホールの「外側」の解明が主流であり、「内側」を解明することは現代理論物理学の未解決課題だった。
同研究はブラックホールの内部においてもホログラフィー原理が成立することを出発点とした。内部に必ず存在する「特別な極値断面」に着目。その結果、「量子もつれ」の度合いを定量化することに成功させた。内部の状態が常に限界まで量子もつれを起こしている「絶対最大もつれ状態(AME状態)」であることを明らかにした。
玉岡准教授は「研究は地道だが、分からないことを楽しむ姿勢が大切」と話した。







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