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研究

高齢心房細動に有効

―医―奥村教授 全国47施設と共同研究
カテーテル治療の成果実証

 医学部は昨年11月28日、同学部の奥村恭男教授(循環器内科)を中心とする全国47施設による大規模多施設共同研究「REHEALTH AF Study」の成果を発表。同研究は、80歳以上の高齢心房細動患者において「カテーテルアブレーション」と呼ばれる治療法が症状や生活の質を改善し、健康寿命を延ばす可能性があることを明らかにした。

 研究成果は、米国心臓病学会が発行する不整脈分野のトップジャーナル「JACC:Clinical Electrophysiology」に掲載された。
 心房細動は、脳梗塞や心不全、死亡リスクを高める代表的な不整脈で、加齢とともに増加し80歳以上では約3~5%にみられるとされる。カテーテルアブレーションは、足の付け根などから細い管(カテーテル)を血管内に入れ、心臓の中で不整脈の原因となる部分を焼いたり電気で変性させたりして正常な心拍リズムを取り戻す治療法。この治療法は若年から中年層では効果が確立しているが、高齢者では安全性や有効性に関する十分なデータがなかった。

 今回の研究では、全国47施設で80歳以上の心房細動患者702例を対象に、アブレーション施行群と同非施行群で比較。「予後(生存や重い病気の発生)」「症状改善」「生活の質」への影響を調べた。
 死亡や脳梗塞、心不全などの複数の出来事をまとめて評価する指標(主要複合エンドポイント)では、患者背景の違いを統計的に調整するとアブレーション施行群で有意に良好な結果が示された。

 また、動悸(どうき)などの症状や生活の質はアブレーション後に明確に改善した。さらに、認知機能についても施行群では維持されたのに対し、非施行群では有意に低下した。これらの結果から、高齢であってもアブレーションが症状や生活の質、機能の維持・改善に役立つ可能性が示された。

 今回の研究は、高齢心房細動患者の治療方針を考える上で重要な指針となる成果。日本から世界に発信された高齢者医療のエビデンスとして国際的にも注目される。
 
 

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