日本獣医循環器学会 猫では世界初の生前診断
小泉さんが症例を報告
日本獣医循環器学会定例大会が7月6、7日に東京都港区のAP新橋で行われ、小泉玲奈さん(生物資源科・獣医6)が症例報告の部で「完全大血管転位症Ⅲ型の猫の一例」を発表し、優秀学会発表賞を受賞した。同疾患について猫では世界初の生前診断を報告し評価された。
完全大血管転位症とは正常では心臓の左心室から出る大動脈と、右心室から出る肺動脈の位置が入れ代わっている先天性心疾患。その中でもⅠ~Ⅲ型までの3タイプが存在する。
心臓外科の進歩により、現在は人間の場合、90%超の救命率に達している。しかし、猫では実例が極めて稀であるため、診断方法が断定できていなかった。
今回、小泉さんが所属する研究室が、猫の診療を担当した際に完全大血管転位症Ⅲ型であると、判断できる可能性の高い一例を見つけ出すことに成功。人間の診断で用いる心臓超音波検査が猫にも有効であったことから、麻酔をかけずに診断ができた。
小泉さんは発表する題材としてこの症例を選択。優秀学会発表賞に輝いた。今回の発表を振り返り「実際に生前診断に立ち会うことができ、学びの地盤を固めるとても良い経験になった」と語った。
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