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研究

透析長期化で寝たきり増加 医学部 阿部教授ら研究グループ

 医学部の阿部雅紀教授(腎臓・高血圧・内分泌)らの研究グループは6月12日、患者の透析期間が長期化すると、寝たきりやフレイル(加齢などにより心身が虚弱になる状態)になる頻度が高くなることを発見したと発表した。
 
 研究の背景として、近年日本では透析期間30年以上の「超長期透析患者」が増加傾向にあり、世界でも例を見ない状況。長期間の透析治療で合併症に見舞われたり、フレイルや寝たきりになったりして、日常生活が制限される場合が多い。研究グループは従来分からなかったこれらの臨床的特徴を明らかにするため、透析期間とフレイル・寝たきりとの関連を研究調査した。

 今回は本学の他、新潟大学、福島県立医科大学、九州医療科学大学との共同研究による成果。新潟大学医歯学総合病院の山本卓病院教授の発案で研究をスタートした。阿部教授は全般的なデータの解析を担当。日本透析医学会統計調査データベースから2018年のデータ(50歳以上の透析患者)を横断的に解析した。

 解析の結果、年齢の影響とは別に、透析期間が30年以上の患者は5年未満の患者と比べ、フレイルになるリスクが約1・67倍、寝たきりになるリスクが約1・66倍に増加していた。

 さらに30年以上の超長期透析患者の症例の特徴として、男性割合が低く、糖尿病の合併や認知症が少ないことがわかった。これは糖尿病患者の男性割合が高く、その透析患者は腎臓のみならず全身の血管にダメージを受けていることが多い。そのため透析期間が30年に至る前に死亡する場合が多いとした。

 本学の阿部教授は研究を通し、超長期透析患者でも運動療法や食事療法を適切に施し、「フレイル・寝たきりにならないようにすることで、患者の健康寿命を延ばせる可能性がある」としている。今後はどの背景因子が長期透析患者のフレイル・寝たきりの発症に関連するかを明らかにする研究を進めていく。

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