経済 市場原理主義見直せ 宇沢東大名誉教授が講演

校友

2009.1.31 22:58

 経済学の泰斗である宇沢弘文・東京大名誉教授が昨年12月18日、経済学部7号館で「市場原理主義と恐慌」と題して講演した。同名誉教授は、米国のサブプライムローン崩壊に端を発した世界経済危機は新自由主義経済理論に基づく利益追求主義の当然の帰結だとし、危機打開のためには世界恐慌を救ったケインズ理論に立ち戻る必要があると述べた。


 ケインズ理論を援用したニューディール政策が成功したかどうかについてはいまだに議論があるが、同名誉教授は「証券業務と銀行業務の分離などの投資規制」を例に挙げ「ニューディール政策は成功した」と評価。しかし、その後世界を席巻した新自由主義と呼ばれる経済理論の下、金融、証券業務の垣根が取り払われた結果「お金を貸してはいけない層にまで手を伸ばし、破たんした」と総括した。
 その上で、現在の危機は世界恐慌と似ている面があるとし「“市場原理主義”を見直し、ケインズ理論に戻る必要がある」と結んだ。