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世界ろう野球大会 日本チームが世界一 生産工・殿山さんが大活躍

 世界ろう野球大会が2月24日から28日に台湾・桃園市の国立体育大学野球場などで初めて開かれ、殿山塁規さん(22歳、2024年生産工卒)が出場した日本代表チームが優勝に輝いた。

 ろう野球とは聴覚障がい者たちが、硬式野球と同じルールでプレーするスポーツ。手話やジェスチャー、身振りといったコミュニケーションがチーム内では重要となっている。

 殿山さんは持ち前のバットコントロールで14打数9安打(6割4分3厘)の好成績で最優秀打撃賞を受賞。守備ではショートとピッチャーの〝二刀流〟をこなし、最優秀遊撃手賞も受賞した。

 日本代表チームは予選リーグでメキシコ、アメリカ、韓国、台湾の4カ国と対戦。全勝の1位で決勝ラウンドに進んだ。

 同ラウンドの対アメリカ戦1回裏に日本は殿山さんの2安打などで9点を獲得。3回までに4点差に追いあげられたが4回裏に4点を追加し13―5の大差で勝利した。

 続く対台湾戦では3回裏が終わって1―2。4回表、日本は2点を追加し逆転した。その後も毎回得点で点差を広げ、殿山さんは6回表にセンター前にヒットを放つ活躍を見せ、9―2で優勝を飾った。

 殿山さんは生まれつき耳が聞こえない中、社会人野球でプレーしていた父親がホームランを打つ姿を3歳の時に見て、小学1年の冬に野球を始めた。その後中学、高校と野球を続け、本学進学後は日本ろう野球協会の日本代表選考会に参加。今回、全35人の参加選手の中から18人に見事選出。

 殿山さんは「野球が人生の大事なことを教えてくれた。だから野球の楽しさを広められるような活動をしていきたい」と今後について笑顔で語った。

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