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理事長・学長セレクトシンポジウム  医学と芸術の融合

ソコロワ山下副学長ら8人登壇

 本学は11月9日に東京・市ケ谷の桜門会館で「理事長・学長セレクトシンポジウム」を開催した。本学の学生や卒業生のほか、学外者も含め140人が参加。ソコロワ山下聖美副学長(日本近現代文学)による基調講演のほか、三つのセッションに芸術・医学部の教員7人が登壇した。
 今回のテーマは「医学と芸術の融合から見える世界」。医学と芸術という異なる知の領域を融合させることで、新たな学術的価値と教育的可能性を創出させることが目的。
 基調講演ではソコロワ山下副学長が、宮沢賢治が患った病と作品を通して宮沢の人生を紹介した。
 続くセッション1では、川上央芸術学部長(情報音楽)と医学部中村一博准教授(耳鼻咽喉・頭頸部外科)が「声とジェンダー」をテーマに講演。川上芸術学部長は生成AI(人工知能)によって作成された中性的な声を流し、男女の声帯構造について解説した。中村准教授は性同一性障害・性別不合の人に対する音声外科手術について実際の手術映像を映し出しながら説明した。
 セッション2では、医学部・中村英樹教授(血液膠原(こうげん)病内科)と早川智教授(微生物学)が「医学の眼で見る美術史」をテーマに講演。中村教授は長崎市の出島から蘭学とともに入ってきた欧州の芸術文化について紹介した。早川教授は美術館を医学の視点から楽しむという新たな方法を提案。絵画に描かれている人物の身体的特徴からその人物の病気を分析した。
 セッション3は芸術学部の大寺雅子教授(音楽療法)と大谷尚子教授(映画演技)、松山立准教授(演劇学)の3人が「医の現場に息づくアート」をテーマに登壇。大寺教授は、医療福祉現場での音楽の強みを生かした対人援助方法の一つとして音楽療法を説明した。大谷教授は対人関係がないと成立しない点で演技とコミュニケーションは似ていると指摘。医療現場でのコミュニケーションにおける信頼形成の重要さを語った。松山准教授は演技を通じて他者と自分の視点を重ねるうえで感じる違和感が、医療現場における医師と患者の視点の差を埋めることにつながると話した。

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