理工塚本教授 超高速の光検知実現
世界初、AIなどで活用
本学理工学部の塚本新教授(光スピントロニクス)は、TDKと共同で世界で初めて磁性素子を用いて高速で光を検知できる超小型光電融合素子「Spin Photo Detector(スピンフォトディテクタ)」の原理実証に成功した。TDKが公式ホームページで4月15日に発表した。
同素子を光電融合分野で用いることでデータ処理速度の向上や消費電力削減が可能になる。膨大なデータを取り扱うAI(人工知能)や、航空宇宙など多様な分野で活用が期待される。
フォトディテクタとは光を検出し、電気信号に変換するデバイスのこと。今回の研究では、変換の高速化、高性能化が課題となっていた。
光から電気への変換は従来半導体を用いている。しかし同研究では、磁石のような性質(スピン)を持つ磁性素子を用いることで、超高速の光検知を実現。高集積電気配線で膨大な熱が生じる点や、光の波長によって半導体の使い分けが必要となる点といった諸問題を解消する、光配線や光通信の基盤技術として注目される。
開発にあたりHDD用磁気ヘッド等先端磁性素子技術を有するTDKと、超高速光磁気物理について研究していた塚本教授がタッグを組み、共同研究が実現した。
塚本教授は「新しい物理変換機構による光電変換素子は、新たな視点と革新をもたらすものだ」と期待を込めて語った。
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