ローイング全日本大学 本学勢は5種目で表彰台
男子総合6連覇 ペア2年ぶりV

ゴール後に喜びを爆発させる成瀬(左)と石井

準優勝した男子クォドルプルのメンバー
ローイングの全日本大学選手権が8月26日から30日に埼玉県のサンクジャパン戸田公園「漕艇場」(2000㍍)で開催され、本学男子は6年連続32回目の総合優勝を達成した。全7種目中5種目で表彰台入りし、男子ペアの成瀬瑶太朗(スポーツ科3=岐阜・加茂高)と石井大和(法3=岡山・関西高)組が同種目で2年ぶりの優勝を果たした。 (文・写=前島ひなた)
男子ペアの成瀬と石井組は初日の予選1組を1位で通過。準決勝も首位をキープし、決勝へと着実に駒を進めた。
決勝は序盤からトップに立ち、そのまま前半を首位で折り返す。1500㍍を過ぎた地点までトップを維持するが、龍谷大に猛追され最後は一騎打ちに。わずか0・16秒差の7分04秒65で制した。
同クォドルプルは準決勝をトップのタイムで通過するなど順調に勝ち上がった。決勝ではスタート直後の500㍍で5位と出遅れたが、1000㍍地点で3位まで巻き返す。ラスト500㍍付近で追い上げを見せ、立命館大との熾烈(しれつ)な首位争いを繰り広げたものの、惜しくも準優勝に終わった。
同ダブルスカルの決勝は、序盤から攻めの姿勢を崩さずスピードを上げていく戦略で挑んだ。勝負を仕掛けたのは残り500㍍を過ぎたあたり。一気にスパートをかけると日体大と明大に並び2位争いに加わったが、明大に競り負け3位でゴールした。
そのほか同フォアと同エイトが3位入賞し、男子総合得点は15点。2位の立命館大とは5点差で同総合6連覇を果たした。
同日開催されたオックスフォード盾レガッタの男子エイトはクルー9人のうち6人を1年生で構成し決勝へ挑んだ。発艇直後から前へ出るとそのまま単独首位に。2位とは12・45秒差の圧倒的な力を見せて優勝を飾った。

2人でつかんだ栄冠

栄冠を手にした石井(左)と成瀬(提供=端艇部)
〇…男子ペアの決勝。あうんの呼吸でレースをリードし、見事栄冠を手にした成瀬と石井は「やっと1位になれた」と喜びを口にした。
今年4月、2人は初めてダブルスカルで組んだ。2人で艇に乗った時に不思議と息が合い、互いに「初めてではない感覚」に包まれた。
そんな2人がインカレでは男子ペアの出場メンバーに選出。オールを1人2本ずつ持つダブルスカルとは異なり、ペアは1本ずつ操作する。左右のバランスを取るために2人の連係が重要になるのがペアだ。
しかし、調整できたのは大会1週間前。2人とも世界大学選手権に出場していたからだ。限られた時間の中、早朝から2人で艇に乗り、力まずにオールを扱えるよう練習を重ねた。
実は過去2年間、あと一歩で優勝に届かなかった成瀬。リベンジに燃えていた。石井もチーム目標の全種目優勝に貢献できるよう「絶対に負けたくない」という強い思いがあった。
迎えたインカレ。決勝は序盤からスピードを上げる戦術で挑んだ。レース終盤、2人の体力は限界を迎えた。ラストは猛追する龍谷大から何とか逃げ切り、1位でフィニッシュ。互いに喜びを爆発させた。
来年は4年生として挑む最後のインカレ。「もう一度2人で結果を出したい」という強い気持ちを持って、ダブルスカルで栄冠を目指す。彼らなら、その夢に向かって最高のコンビネーションを見せてくれるだろう。
主将として部を統率

森山 煌心
〇…「自分の代で途切れさせるわけにはいかない」。主将として「6連覇」という大きなプレッシャーをはねのけた森山煌心(こうし)(経済4=大分・日田高)。「今年も男子総合優勝がかなってほっとした」と安堵(あんど)の表情を見せた。
森山が主将に就任したのは1年前。部内の体制が変わるなどイレギュラーな状況が重なり、主将として部員を引っ張っていけるのか、不安を感じていた。それでも持ち前の明るさとコミュニケーション能力を生かして後輩と距離を縮め、上下関係が厳しい部内の雰囲気を変えていった。
特に意識したことは下級生の負担を減らすことだ。森山が1、2年生の時に感じていたタスクの多さや先輩に意見を言いづらい環境を見直し、部員全員で支え合う体制に切り替えた。ミーティングを重ねて部員間で意見を共有。インカレに向けて士気を高めていった。
森山が出場したのはローイング種目では花形の男子エイト。2年時にけがで出場を断念した経験からのリベンジに闘志を燃やしていた。決勝では序盤から先行するレースプランで挑んだが、やむなく3位。艇庫に戻ると悔しさで涙があふれた。
男子総合6連覇は達成できた一方で種目別優勝は同ペアのみ。部として満足のいく結果では決してなかった。「来年こそは皆が満足する結果を残してほしい」。森山は後輩に主将としての思いを託した。







ご意見・ご感想はこちらから