Illustration Award 2024 裘さんグランプリ
773作品から選出 ヤンバルクイナを題材に
日本イラストレーター協会(JIA)が主催するIllustration Award 2024の受賞作品が8月下旬にJIAのホームページ上で公開され、本学の裘夢雲(きゅうむうん)さん(大学院芸術学研究科芸術専攻博士後期課程3)の作品「ヤンバルクイナの生態(抱卵・就塒(しゅうじ)・歩く)」が最上位のグランプリに選ばれた。
同アワードは世界中のイラストレーターにとって登竜門となるコンテスト。今回は773作品の応募があった。
裘さんが受賞した作品は、沖縄の固有種で絶滅危惧種にも指定されている「ヤンバルクイナ」の、三つの行動を描いたサイエンスイラストレーション(科学的な知識を視覚的に表現するためのイラスト)。通常のイラストとは違い、正しい科学的知識に基づいて描かれるのが特徴だ。
『ヤンバルクイナの生態(抱卵)』(提供=裘夢雲さん)
裘さんが受賞した作品は、沖縄の固有種で絶滅危惧種にも指定されている「ヤンバルクイナ」の、三つの行動を描いたサイエンスイラストレーション(科学的な知識を視覚的に表現するためのイラスト)。通常のイラストとは違い、正しい科学的知識に基づいて描かれるのが特徴だ。
審査員からは「細密で生き生きとした色づかい、構図のうまさなど作画のダイナミックかつ質の高さ」が評価された。
受賞作品は行動別に3作品。一つ目の「抱卵」は植物に囲まれたヤンバルクイナが卵を温めるシーン。二つ目の「就塒(鳥が休憩をとること)」は2羽のヤンバルクイナが木に止まり、一方は頭部を体にうずめ、もう一方は警戒した状態で顔を出して寝ている。三つ目は「歩く」で、森林の中を親子で歩く姿を描写している。3作品とも沖縄の専門家とのやりとりを続け、1年半の歳月をかけ作品を制作した。
また、ヤンバルクイナを題材に選んだ理由としては、日本で生息する固有種で唯一飛べない鳥であることに興味を抱き、その生態を表現したいと思ったからだという。
裘さんは「今後もヤンバルクイナのような固有種を描いていきたい。その土地にしかいない、動物園では見られない動物たちの魅力をイラストで伝えていきたい」と野生に対する飽くなき関心の高さを語った。
就塒
歩く
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