先生教えて! SNSのアルゴリズム
危険性を認識し、SNSとうまく向き合う
SNSのタイムラインの構成はユーザーの興味や行動に基づいて決定され「アルゴリズム」によって最適化されている。現代のSNSの仕組みや問題点について、法学部新聞学科の山口達男専任講師(監視社会論)に話を聞いた。

やまぐち たつお 2022年明治大学大学院情報コミュニケーション研究科博士後期課程修了。印刷会社勤務などを経て、25年より現職。
Q SNSのアルゴリズムの仕組みは。
A X(旧ツイッター)が登場した当時、タイムラインに表示される内容は投稿された時間によって決まっていました。時代が進むにつれて仕様が変更され、現在のようにお薦め順で並ぶようになりました。もともとアルゴリズムとは「手順」のことを指します。SNSにおいてはユーザーの行動データを参考にして、コンテンツの表示順を決定する際にアルゴリズムが用いられています。そのため、私たちが普段目にする情報は一定の基準によって選別・整理された後のものだということです。
Q データの「監視」とは。
A SNSのアルゴリズムは、私の研究対象でもある「監視」行為がないと成立しません。この監視によって、私たちの思考や視野の幅が狭まってしまうことは問題だと感じています。監視を経て、情報は定められた方向にルート化されていきます。自分の持っているポテンシャルを発揮する機会が閉ざされてしまう可能性が大きいのです。
Q 依存傾向が及ぼす課題は。
A SNSにはユーザーを依存させる仕組みがあらゆるところに設けられており、意思の強さで防げるものではないと考えています。そうした状態に陥ることに対して批判の気持ちを抱くのではなく、常にリスクがあることを十分理解した上で使用することが大切です。
Q 学生に向けて。
A SNSでの情報が世の中の全てだと思わないでほしいです。いまやSNSがアルゴリズムで最適化されていることは当たり前になっており、学生たちは危機感なしに使用してしまっています。SNSの世界にとどまらず、現実体験から生まれるセレンディピティ(偶然の出会い)を大切にして、さまざまな考えや見識を得てほしいです。







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