メニューの開閉

総合

先生教えて! 災害流言 中森道広教授

災害時には情報の出どころを見極めること

今年は東日本大震災の発生から15年。昨年も各地で地震や異常気象が頻発し、多くの被災者が出た。災害時に困るのは誤情報や偽情報による投稿だ。人々の不安をあおるような情報はさらなる混乱につながる危険もある。私たちは災害情報にどう対処すべきか。「災害流言」について文理学部社会学科の中森広道教授(災害社会学)に話を聞いた。
 
 Q 災害流言とは。
 A 災害に関して人から人へ伝わる真偽のはっきりしない非公式な情報のことです。一般にはデマという言葉が使われていますが、デマは間違ったことと知りながら意図的に広げる情報のことで、流言は意図的ではなく広まるものです。最近注目されているフェイクニュースはデマの一つととらえてよいでしょう。流言が広まる原因としては、まず、災害に対する人々の共通した不安が挙げられます。次に情報ニーズが満たされない状況が挙げられます。欲しい情報が得られないために、人々の勝手な思い込みや偏見などから流言が生まれ、広まっていくのです。
 Q 災害流言は止められますか。
 A 難しいと思います。東日本大震災や能登半島地震では、窃盗団の流言が広まりました。これは、避難のため自宅を留守にしていることによる不安と、自宅や地域の状況に関する情報の不足が背景にあると考えられます。また、このような流言は悪意から広まるものではなく、耳にした情報の真偽を人に尋ねて確認しようとか、人に話をして不安を軽減しようとか、「みんなにも伝えてあげなくては」という善意からも広まることがあります。SNSなどで誰もが情報を受発信できるようになった今だからこそ、一呼吸おいて情報を見定めることが重要だと思います。
 Q 情報をどう見定めますか。
 A 「何月何日に地震が来る」などの災害流言はパターン化されています。日にちを特定した地震予知はできないということを踏まえて情報を見定めなければなりません。「外国人の窃盗団がやってくる」という話もパターン化された流言です。パターン化された災害流言があること、そして、情報の出どころを確認した上で情報を評価することも大切なことです。
 Q 私たちにできることは。
 A 防災用品を整えることと同じように、災害流言の事例を確認して流言を見極める準備を日頃からしておくことが重要だと思います。そして、災害時、真偽不明の情報は広めないように心がけ、流言は積極的に打ち消すことが求められます。さらに、誰もが容易に情報発信できるようになっている現在、各自が情報の扱いに責任を持つことも大切です。

関連タグ

合わせて読みたい

総合

芸術・七夕祭 浴衣で華やかに 

大盛況の歌合戦  芸術学部は7月7日に「日藝の七夕祭」を同学部内で開催した。当日は学生や教職員が浴衣姿に着替えて参加。5回目となる今年も多くの学生でにぎわった。  学生食堂で開催された「織姫VS彦星生バンド歌合戦」は今年 […]

  • 芸術学部

総合

自主創造プロジェクト 35件申請に対し 

今年度27件採択  2026年度の「日本大学自主創造プロジェクト」が3月31日付で採択された。今年は35件の申請の中から27件が採択された。  選ばれたのは「水道蜂プロジェクト’26」や「自分たちの欲しい化粧 […]

  • 自主創造プロジェクト

総合

2027年度入試概要 AN方式を導入 

受験機会拡大へ   2027年度入試の概要がまとまった。  一般選抜では、N全学統一方式(第1期・第2期)および理工・生物資源科・薬学部のA個別方式で外部の英語資格・検定試験のスコアを外国語の得点として利用可能にする。ま […]

総合

お茶の水校舎 カフェオープン 

学生のための場  ドトールコーヒーは7月1日、本学お茶の水校舎1階に「エクセルシオールカフェお茶の水日本大学店」をオープンした。現在、エクセルシオールカフェと大学が提携している唯一の店舗となる。  一般の利用者はもちろん […]

総合

日本大学カザルスホール 運用再開に向け施設整備へ 

千代田区と方針策定  本学と千代田区は6月19日、本学カザルスホール(東京都千代田区)の運用再開に向けた施設整備等に関する基本方針を共同で策定したと発表した。  同ホールは、世界的チェリストのパブロ・カザルスの名を冠し、 […]

総合

2025年度決算 総額2730億円 

予算比63億円減  2025年度決算が6月12日の理事会で承認され、同月24日の評議員会で報告された。資金収支決算総額は予算比63億1447万2944円減の2730億3993万7056円。  【収入】学生生徒等納付金収入 […]