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日本大学発  ベンチャー  3社に認定証交付

 本学は6月20日に「日本大学発ベンチャー」の認定証交付式を東京・市ケ谷の日本大学会館で開催した。本学としては初の認定で、認定期間は5年間。Vetanic、LINEAイノベーション、e6s(エシックス)の3社に認定証が交付された。
 内閣官房は2022年11月、第二の創業ブームを実現するため「スタートアップ育成5か年計画」を決定。経済産業省によると、24年の調査で大学発ベンチャー数は5074社に達している。
 同計画の3年目となる今年、本学はベンチャー企業との連携体制を明確化するため、4月1日に同認定制度を開始。以前から本学の教授らと連携して研究開発を進めるベンチャー企業3社が認定された。
 Vetanic社は生物資源科学部の枝村一弥教授(獣医外科学)が開発した、臨床応用可能な犬や猫のiPS細胞を利用して動物用再生医療製品を製作している。現在、犬猫の飼育数は日本の15歳未満の人口を上回っており、人間と同等の医療ニーズが高まっているが、動物のドナーは不足しているのが実情。この研究ではiPS細胞を使って、動物の病気を治すだけではなく、創薬への活用も期待できる。
 LINEAイノベーション社は理工学部の浅井朋彦教授(プラズマ理工学)を共同創業者として、核融合エネルギーの開発に取り組んでいる。温暖化ガスを排出しない次世代エネルギーとして注目され、早ければ27年から核融合炉の原型を建設する予定。
 e6s社は工学部の中野和典教授(社会基盤)と災害時などのインフラが止まった際にも使用できるトイレ作りを行っている。災害時にトイレが使えなくなると、健康が維持できないため、洗浄水を再生利用する水循環システムを備えたトイレを開発。しかし、災害時にトイレが必要な場所にあるとは限らないため、車に積んで運べるモバイルトイレを製品化した。
 「日本大学発ベンチャー」は、本学の研究成果としてのサービスや製品の提供を取り扱うベンチャー企業として認定されるもの。認定社数を順次増やしていく計画。

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