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鳥人間コンテスト2024 機体に熱い思い乗せ

7月27、28日に滋賀県彦根市の琵琶湖東岸で開催予定の「第46回鳥人間コンテスト2024」(読売テレビ主催)に生産工学部津田沼航空研究会(持田祥吾代表=電気電子工3)が滑空機部門への出場を決めた。また、人力プロペラ機部門への出場を目標としていた理工学部航空研究会(榊原賢代表=航空宇宙工3)は大会本番前に安全な飛行ができないと判断し出場を断念した。(文・写真=冨永琉翔、丸山蒼太郎)

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大幅な機体構造の変更に苦戦

 総勢64人で今大会へ挑む生産工学部の津田沼航空研究会。機体製作は同学部の39号館1階にある未来工房で、主に翼、電装、コックピットの3班に分かれて作業する。月曜から金曜日に活動し、製作が滞っている時期は土日も使って作業を続けている。

 昨年は「Garuda(ガルーダ)」という機体で16チーム中4位と健闘。今年の機体名は「AKITO」。チーム全員の投票で、パイロットの内野明飛(あきと)さん(機械工3)の名前を取って命名した。

 機体は全長26・5㍍、重さ約35㌔(6月18日時点)。パイロットの体重、体型に合わせたオーダーメードで、パイロットを乗せた機体の重量は100㌔近くになるという。当日は4人で機体を持って全力で琵琶湖の空へと飛ばすことになる。

 機体製作が本格的に始動したのは1年ほど前。今年は6年ぶりに桁(機体の骨組みのようなもの)を買い替え、1本から2本へ変更し、ねじれに対する翼の強度を高めた。また、尾翼を垂直だけではなく、水平にも動かせるように操縦かんの操作性を向上。機体の大幅な変更が余儀なくされ、作業量が増加したため、当初予定していたテストフライトの日程を1週間延期した。

 初のテストフライトにこぎつけたのは6月1日。同学部実籾キャンパス内にあるサッカー場で午前4時頃から準備が始まった。テストフライトは、機体が浮くか、まっすぐ進むかなど機体の性能を確認する重要な作業となる。

 パイロットの内野さんは大学からハンググライダーを始めたことがきっかけで空を飛ぶことの楽しさを実感。鳥人間でも飛んでみたいと思い入部を決意した。

 「結果を出さないと何も意味がない」と内野さん。パイロットの技術力が飛距離に影響する重要な役割だ。大きなプレッシャーはかかるが、「他チームよりも長い距離を飛んで優勝する」と強い熱意を込めて語った。

 代表の持田さんは「10年間破られないような記録を作り、総合優勝する」と豪語する。

理工は出場を断念

 人力プロペラ機部門への出場を目標としていた理工学部航空研究会は、今年の出場を断念した。

 3月に主翼の荷重試験を実施。試験では1・2Gの荷重にはクリアしたが1・4Gの荷重をかけた際に主翼の軸となる桁が折れてしまった。

 原因究明を行ってから桁を再発注し、破損した翼を作り直すため、テストフライトで機体調整の時間を十分に確保できないことが見込まれた。そのため安全だと言い切れる機体で飛行することが困難だと判断。すでに出場を申請していたが、大会側から出場合否が下る前に取り下げたという。

 代表の榊原さんは「学生記録更新という目標を達成できず悔しい思いをした。今年度は後輩への引き継ぎのため、試験飛行を行うべく機体製作を継続していく。航空研究会の技術を習得し、結果を残してほしい」と後輩へ思いを託した。
 

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