学生が求める!新たな日本大学 ー(3)ー
第三回目のテーマは「大学スポーツ」。
本学では計34もの競技部が活躍している。しかし、競技部に所属していない一般学生から見ると、競技部所属の学生は少し遠い存在に思えるようだ。そこで本紙は競技部学生347人と一般学生102人にアンケートを実施し、両者の溝を埋める方策を探った。
4割は競技部を知らず
まず、一般学生に競技部の活動に興味があるのかを調査した。
「本学競技部の中で、知っているものはあるか」との質問に対して「ある」と回答した学生は59人。その中でも好きな競技部を聞くと「野球部」「陸上部」「水泳部」などのメジャーなスポーツが目立った。しかし、驚くことに43人の学生は知らないと回答。
その理由を尋ねると「スポーツ自体に興味がない」「周りに競技部に所属している学生がいない」「いろいろ不祥事があったから」など関心の低さが主因だ。しかし、競技に真剣に取り組む多くの本学生が活躍しているのだから、もっと興味や関心を持ってほしい。
応援に来る学生は少数
次に「大会の応援」に関して、一般学生に「競技部が参加する大会へ、応援に行ったことがあるか」(選択式複数回答可能)を調査した。一番多い回答は「興味はあるが、自分のことが忙しく観戦へ行けない」が39人。
また、「興味はあるが、大会の情報がわからない」との回答が27人。一定数の学生は応援に行きたい気持ちがあるようだ。
一方、競技部所属学生に「大会へ応援に来た学生はおおよそ何人いるか」を調査。「見たことがない」「3~5人くらい」などがほとんどの回答だった。加えて「応援に来ている一般学生の数をどう感じるか」との質問に対しては「少ない」との回答が186人。
応援に行くのが難しい地方の大会もあるが、半数以上の競技部所属学生が応援の少なさを痛感している。声援が少ないのは大会で活躍する選手にとって寂しいものだろう。
本学の競技スポーツセンター(旧競技スポーツ部)は2023年度に、大会の観戦に来た本学学生に対し観戦チケットと応援用メガホンを配布するイベントを実施した。
野球部が出場する東都大学野球には約200人の学生がイベントに参加。参加した学生の多くはSNSでイベントを知ったり、仲の良い選手が誘ってくれたという。もともと競技部が好きな学生には訴求できたが、それ以外の学生にも本学競技部の活躍をぜひ知ってほしいものだ。
大会の周知不足が原因
今回のアンケートを通して、競技部所属学生と一般学生たちが、互いに関わりたいと思っている数は少なくないことが分かった。だが、アンケート回答からは実際の交流が少ないと考えられる。
原因は周知不足。学校で授業を受けているだけでは競技部所属学生の活躍や大会の予定を耳にする機会はほとんどない。大会へ応援に行きたい学生と応援に来てほしい学生をつなぐ手立てを考えるべきだ。
交流増やす二つの提言
そこで、両者の学生が交流機会を増やせる解決策を二つ提言したい。
一つは一般学生に届くような周知の徹底だ。今回のアンケートで大会の情報がわからず、応援に行きたくても行けない学生がいることが分かった。各学部のキャンパス周辺で大会が行われていても、SNSで競技部などをフォローしていなければ、知る機会が少ないのが現状だ。競技部所属学生からは「各学部のポータルサイトで大会の情報を配信する」「キャンパスで大会の宣伝を行う」などの提案があった。本紙としても一般学生と競技部所属学生をつなげられるような紙面製作、SNS活動をもっと積極的に心がけていきたい。
二つ目は交流の場をつくること。具体的には各学部に存在する体育会系サークルとの合同練習だ。同じ競技を行う学生たちが互いの技術を高め、関係を深めることで親睦が図れれば、これ以上の交流はない。
また、競技部所属学生たちと一般学生との交流会も提案したい。一般学生の中には「選手のサインがほしい」「練習風景を見てみたい」「スポーツの楽しさを教えてほしい」などの意見が聞かれた。競技部所属の学生からも「スポーツのイベントで交流を増やしたい」「演技を沢山の人に見てもらいたい」「興味がある人に技術を教えたい」など交流に前向きな声が上がっている。 (臼井幸佑)
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