メニューの開閉

特集・企画

日大生を大解剖

  • ピックアップ

 16の学部から成る本学。学部ごとにキャンパスが設置されているため、他学部生との交流が少ないと感じる学生は多いはずだ。そこで本紙では全学部生を対象に、キャンパス施設の満足度や1カ月の生活収支など約60の質問を用意し、アンケートを実施。得られた回答からランキングとデータを作成しリアルな「日大生」の実態に迫った。 (「日大生を大解剖」取材班)
 

関東出身者多い、7割は恋人なし

 全体の約40%に当たる129人の学生がサークルに所属していると回答。中には、七つのサークルを掛け持ちしているパワフルな学生も。「現代視覚文化研究会」(経済3)「ブラジリアン柔術部」(医4)などの個性的なサークルのほか「NBCテロ災害対処研究会」(危機管理4)「建築構造デザイン研究サークル」(理工1)「動植物研究会」(生物資源科1)といった学部の特色を反映したサークルの存在も確認できた。

 所属していない学生は187人と全体の約60%に上った。その理由として「アルバイトが忙しい」(生産工2)や「競技部に所属している」(スポーツ科1)などといったサークルに時間を割くことができないとの回答が複数あった。また「入学と、コロナによる入構制限が同時だったため、入るタイミングを逃した」(国際関係4)や「コロナがはやり始めた年に入学して、そこから機会を失ったため」(法4)といった、コロナ禍での活動制限のためにサークルに入ることができなかった学生も多く確認できた。
 

各種ランキング

 「スポーツ」と回答した学生が99人となり、2位の「社会」より28人多い結果となった。アンケートに協力した24人のスポーツ科学部生の内20人が「スポーツ」と回答しており、学部での学びと関心のあるニュースとの結びつきがあることが確認できた。
 71人が選んだ「社会」に該当するニュースでは、ことし1月の能登半島地震など「災害」に関心を持っている学生が多かった。その他「生成AIツール」や、本学の一連の不祥事に関心を寄せる学生が複数見られた。

 1位の「就職活動」には78人が回答した。「自分が現在学校で学んでいることを生かせる職業に就けるのかどうかということ」(芸術2)や「自分の就職活動が周りと比べて遅れているのではないかと感じる」(危機管理3)など、就職活動に不安を覚える学生が多くいることが分かった。

 2位には「勉強」(64人)がランクインした。「課題に追われている」(生物資源科3)や「勉強時間の確保が難しいこと」(薬1)「国家試験が受かるか」(同4)といった悩みを持つ学生がいることを確認できた。4位に入った「その他」では「金銭面」(法3)や「夢がない」(文理1)との回答が寄せられた。
 また、悩み事がないと回答した学生は63人と全体の約20%に上った。

勉強時間データ

 大学の授業を除く1日の勉強時間を尋ねたところ「30分未満」と回答した学生が133人と断トツのトップとなった。「4時間以上」勉強していると回答した学生は10人と全体の約3%にとどまり、その内の半数は医学部生だった。

 勉強内容について尋ねたところ「授業の予習復習」(文理2)などと回答する学生が多く見られた。

 また「英検」(生物資源科1)「英語」(商4)との回答もあり、語学に力を注いでいる日大生は多いようだ。その他、企業の採用選考の際に用いられることがある適性検査「SPI」の勉強に励んでいる学生も見受けられた。

 「予習復習もしたいが、実習のレポートにほとんど時間を費やしている」(薬2)という切実な声も聞かれた。
 

お金事情

 1カ月の収入について尋ねたところ「10万円以上」と回答した学生が41人と、最多の回答数となった。回答者には「アルバイト」と「仕送り」の二つを収入源としている人が多々見られた。

 選択した学生が38人と、3番目に多かった回答は「7万円~8万円」。1カ月の給与が8万8千円を超えた場合、所得税がかかることを考慮している面もうかがえる。今回、1万円ごとに区切って1カ月の収入について学生に尋ねたが、結果に大きな偏りは生じなかった。

 収入源を「アルバイト」のみと回答した学生の数は138人となった。お小遣いをもらうこともなく、自身の稼ぎだけでやりくりしている日大生は多いようである。

 「アルバイト」のみの次に多かったのが「仕送り」のみの回答だ。学業が本分だと言われる学生としては、親からの支援のみで生計を立てられるのは理想的と言えるのかもしれない。

 その他「アルバイト」「仕送り」「奨学金」の三つから収入を得ている学生や「定職」に就いて収入を得ている学生の存在を確認することができた。
 

 「飲食店」と回答した学生は102人と、その他の業種とは圧倒的な大差をつけてトップ。飲食アルバイトは日大生に人気のようだ。

 また「飲食店」アルバイトをしている学生のうち30人が、他の業種と掛け持ちをしていた。業種の掛け持ちをしている学生は50人。中には五つの業種を同時にこなしている学生もいた。

 アルバイトをしていないと回答した学生は92人と、全体の約30%を占めた。アルバイト以外に精を出している学生が一定数いることが分かった。

 家賃や食費といった「生活費」に1番支出しているとの回答が最も多かった。

 2番目に多かった回答は「趣味」だった。全体の約40%となる119人の学生が選択した。勉強だけでなく、趣味にもお金をかけている日大生が多くいることが分かった。

 3位に入った「交際費」に絡めて、日大生318人に1カ月の飲み会代についても尋ねてみたところ「5千円以下」が最多の結果となった。しかし中には毎月「3万円以上」を飲み代に費やしているという学生も見られた。
 

設備には満足、学部間交流少ない

 コピー機やトイレ、空調といった設備に関する満足度について聞いたところ、244人の学生が「満足」「やや満足」と回答。

 三軒茶屋キャンパスに通う計47人の危機管理学部生、スポーツ科学部生のうち33人が「満足」と回答しており、新設キャンパスへの設備満足度の高さがうかがえた。「不便だと思ったことがない」(危機管理1)や「ジムなどがあり充実している」(スポーツ科4)との声が寄せられた。

 一方で医学部生はキャンパス設備に不満を募らせている学生が多く「全体的に古い」(医1)「耐震性能がない」(同6)との意見があった。

 学部ごとに多種多様な講義が用意されているが、日大生たちは科目の種類や内容に対して満足しているのだろうか。結果は「満足」「やや満足」の回答数が多く、大多数の日大生は満足した学びができているようだ。
 「相互履修制度があるのは良いと思う」(経済3)「他学科聴講を積極的に受けられるため満足している」(文理4)「他学科公開科目での学びを自分の作品に生かすことができる」(芸術3)など、所属学科に縛られない制度に満足している学生もいた。

 その他「授業数が多い」(薬1)「必修科目なのに履修制限がある」(法4)と、不満をもらす学生も見られた。

 レポート作成などで必要不可欠な図書館。回答数が最も多かったのは「満足」で149人。

 次に多かったのは「どちらともいえない」という回答だった。「蔵書、コンセント、座席がたくさんあり、ずっといられる」(芸術2)や「写真撮影が禁止されているため静かで心地よい」(スポーツ科1)という快適性を強調する声も寄せられた。一方で「一般図書が少ない」(芸術1)「場所が遠く、規模も小さい」(国際関係4)という回答もあった。

 「利用したことがない」と回答する学生も散見された。日大生にとって図書館はあまり身近な存在ではないのかもしれない。
 

 食堂(学食)への満足度が高い学生からは「4店舗あるため選択肢が多い」(生物資源科3)「朝食はもはや生活の一部」(商3)「決済方法が多様になった」(経済2)との利用価値の高さについて回答が寄せられた。

 一方で満足度の低い学生からは「学食の混み具合がひどく、昼休みに食べられない」(文理2)「経済学部に比べ値段が高い」(法1)といった混雑度と値段に関する不満が多く見られた。

 また「チェーン店を入れてほしい」(商3)「スポーツをしている学生用に栄養たっぷりで量が多いものがほしい」(スポーツ科1)という要望もあった。
 

学部間交流実施状態データ

 学部間交流について日大生に聞いたところ「ある」と回答した学生は101人と全体の3分の1にも満たなかった。学年別で集計したところ「ある」と回答した割合が比較的多かったのが「1年生」だった。コロナ禍明けに入学したこともあり、比較的、他学部ともコミュニケーションが取れているようである。

 交流が「ある」と回答した学生に交流場所について聞いたところ「部活動」との回答が一番多かった。その他「医工連携シンポジウム」で3学部と交流している学生や、本部学生課が主催する「リアル宝探しin軽井沢」の参加を通じて、他学部間交流を楽しんでいる学生もいた。

 交流が「ない」学生に、学部間交流の機会を要望するか尋ねたところ「あれば楽しいと思う」(薬2)「もっと合同授業を増やすべき」(芸術4)との意見が寄せられた。

 「サークル単位で見ると、交流がある人が多い」(危機管理3)との回答もあったため、他学部生との交流を望む学生はサークルに参加することも検討してみてはいかがだろうか。新たな出会いがあるかもしれない。

恋愛事情

 現在、恋人がいるか尋ねたところ「いいえ」の回答数の方が多い結果となった。その内の約65%に当たる144人は恋愛に興味が「ある」と回答していた。恋人を募集中の日大生は案外多いのかもしれない。

 恋人がいる人に出会った場所について聞くと「大学」との回答が多く見られた。「アプリ」と回答した学生も何人か見られた。交際期間については「4カ月」との回答が多く、中には「6年」交際している人もいた。

 恋愛に興味を持っているかを尋ねたところ、全体の約70%にあたる225人の学生が「はい」と回答。「楽しいから」(スポーツ科2)などの意見が多数だった。また「幸せを感じられるから」(生産工2)「就職したら、恋愛をする機会がなくなりそうだから」(生物資源科3)という意見も寄せられた。

 「いいえ」と回答した学生からは「就職活動やアルバイトで忙しい」(商3)といった時間的な余裕のなさを理由に挙げる回答が多かった。また「友達以上恋人未満の関係が心地よい」(同3)「男子校にいたため女子との関わり方が分からない」(生産工2)との意見も確認できた。
 

 昨今、未婚者が増加しているが、多くの日大生は結婚願望を持っているようだ。「家族の温かみを感じたい」(商2)「今の彼女が好きだから」(法3)「親を見ていて、いいなと思うから」(同1)といったポジティブな理由の他「孤独死したくないから」(危機管理1)といった将来への不安から結婚を望む学生も確認できた。

 結婚願望の「ない」学生にいくつか見られたのは「自分に時間を使いたい」という意見だった。また「親族との関わりが面倒」(生物資源科3)「結婚した後の責任に耐え切れないと思ってしまう」(工1)との声もあった。

SNS事情

 SNSを利用していると回答した学生は全体の約98%にも上った。1日の利用時間を尋ねると「2時間~3時間」が一番多く、日大生にとってSNSが必要不可欠な情報ツールであることが分かった。

 利用しているアプリについて集計したところ、281人が選んだ「インスタグラム」が1位となった。「フェイスブック」を利用している学生は27人で5位となり、利用している学生は少ないようだ。

 どのような投稿を見ているのか聞いたところ「友だちの投稿」「ファッション」「趣味」の三つが大多数を占めた。また「動物」に関する投稿を見ている学生も多く、癒やしを求めている日大生は多いようだ。その他「ニュース」を追っている学生も見られた。

 SNSを利用していない学生は「疲れるから」(文理2)「トラブルに巻き込まれたくない」(理工1)といった理由を挙げた。

ファッション事情

 髪を染めていると回答した学生は124人と半数を下回った。

 染めていない理由は「髪が傷む」「就活のため」「髪色を維持するのが面倒」との声が寄せられた。髪を染めている学生に何色に染めているのか尋ねたところ「茶色」が58人で1位に。「ピンク色」「赤色」「青色」にも一定数の回答が集まった。

 318人の日大生に目元について聞いたところ「コンタクトレンズ」を着用している学生が137人。2番目に多い回答となった「裸眼」を選択した学生は132人。
 
 「コンタクトレンズ」が「裸眼」で過ごしている学生が多いようだ。「眼鏡」と回答した学生は約50人と少数派にとどまった。
 
 

 ファッションに興味があるか尋ねると「はい」と回答した学生は210人に。日大生のおしゃれへの興味関心は高いようだ。好きな系統を尋ねた質問では「カジュアル」「きれいめ」「ストリート」などの回答が上がった。

 興味がないと回答した学生に理由を尋ねたところ「お金がない」「考えるのが面倒くさい」といった意見がいくつか見られた。また「自分が着るよりも、他人が着ている姿を見る方が好き。自分の外見はあまり気にしていない」(薬1)と理由を述べた学生も中にはいた。

 1カ月の衣服代を尋ねると「1万円未満」が194人と断トツトップ。着回し上手またはお買い物上手な日大生が多いようだ。

  • 日本大学採用情報
  • 情報募集中
  • ご意見・ご感想