メニューの開閉

特集・連載

いただきます! ㊷美麗(メイリー)

こだわりつまったルーロー飯

京王線下高井戸駅西口から徒歩約2分。にぎわう下高井戸商店街を抜け、わき道を入ると店の前に置かれた観葉植物が見えてくる。「美麗(メイリー)」の目印だ。

店内はまるで台湾旅行気分を味わえる造りで、台湾グルメを思う存分堪能できる。今回注文したのは台湾料理の定番「ルーロー飯」。台湾の家庭料理で、中国料理に欠かせないスパイスの八角と五香粉をベースに味付けをした豚の角煮丼だ。美麗では通常のルーロー飯とは異なる多くの工夫が盛り込まれている。

まず豚の角煮に使用する肉の種類だ。通常はロースとバラの2種類を使用するが、美麗は豚の耳や軟骨、腕肉といったコラーゲン質の豊富な部位を3、4種類追加して煮込んでいる。これらを追加することでとろっとした食感を演出。多様な部位を入れることで味に深みが増し、スパイスも店独自のものを使用している。

最後に盛り付けだ。一般的な台湾料理は茶色のイメージが強いが、見た目の美しさを追求し、ルーロー飯にマッチする副菜をのせている。王道であるゆで卵、たくあん、キャベツのほか紫玉ネギ漬けやフェネルと呼ばれる甘くスパイシーな香りの緑色のハーブ野菜を加える。

こうすることでルーロー飯が彩り鮮やかに引き立つ。一口食べると独特のスパイスの香りが口いっぱいに広がり、柔らかな角煮とタレが絡んだごはんの相性は抜群だ。そしてさっぱりとしたたくあんや紫玉ネギは良い口直しになる。

店主の小山立さん(33)は本学文理学部中国語中国文化学科の卒業生。幼いころから中国文化に興味を持ち、大学入学後に台湾の友人に多く出会った。開店のきっかけは台湾でコーヒーやカカオなどの原料を見て「商売できたら面白いのでは」との発想からだ。元々料理が好きで、学生時代は学部近くの八百屋でアルバイトをしていたため慣れ親しんだ下高井戸の地に4年前、オープンした。

開店した当初、店の前は文理学部への抜け道として学生の姿が多かったという。しかし、新型コロナの影響で学生が通学しなくなると次第に抜け道の存在は薄れてしまい、来店する学生は減少気味だと小山さんはさびしがる。

お昼はルーロー飯など多くの台湾料理を味わえるほか、ブレイクタイムにはおいしい台湾産のコーヒーを飲んで、一息ついてみてはどうだろうか。

東京都世田谷区赤堤4―45―17―1F(京王線「下高井戸駅」徒歩2分) 午前11時~午後8時 不定休
☎03―6304―3106

関連タグ

  • 情報募集中
 

日大新聞社からのお知らせ

一覧へ

                                               
         

公式X

  • ご意見・ご感想