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特集・企画

本紙調査学生評価 4施策と意見・要望

  • 日大改革

 本紙が実施した「新生日大」発足1年を受けて本学学生が本音で回答した具体的施策に関する設問、意見について詳報する。設問は「理事長・学長セレクト講座」、「学長ブログ」、「日本大学ダイバーシティ推進宣言」、「他学部履修」の4施策について。そして最後に「新生日大」に取り組んでほしいことに関して自由記述で尋ねた。

自由記述 「新生日大」に求めること

 今回の意識調査では設問の最後に、今後の「新生日大」へ向けて本学内で取り組んでいってほしい取り組みや、要望などについて学生から聞いた。以下、主な意見を紹介する。

【本部関連】
・学生に見える形で改革を進めてほしい
・毎年学生に「やってほしいこと」アンケートをグーグルフォームでとり、実行していってほしい
・奨学金の説明を詳細にしてほしい
・学費が何に使われているかを透明化してほしい
・意思決定の透明化と公開をもっと強化してほしい
・板橋病院の建て替えを進めてほしい
・学生の生の声を拾う機会を作ってほしい。林理事長と直接日大について話し合える場がほしい
・教員によるハラスメント行為に対しての通報・相談窓口を整備してほしい
・箱根駅伝やラグビー、野球などメジャースポーツを強化してアピールすべき
・東京国立博物館や国立科学博物館の大学メンバーシップへの全学部加入をお願いしたい

【学食】
・値段を下げてほしい
・もっとおいしくしてほしい
・混雑を解消してほしい
・キャッシュレス対応をどうにかしてほしい

【学部関連】
・学部間の交流を増やしてほしい
・トイレをきれいにしてほしい
・他学部とのワールドカフェは今後も続けていってほしい
・Wi‐Fi設備をもっと整備してほしい
・教科書をデジタル化してほしい
・学修環境をよりよくしてほしい
・ポータルサイトを利用するのにパスワードを入力しなければならない。アプリにしてもらうと通知もわかりやすく連絡がスムーズになるのでは
・対面授業を維持したうえで一部授業のオンデマンド授業化を進めてほしい
・研究機関として、大学の設備をより整えてほしい
・フリースペースを設けるなどして学部内での交流の機会を増やすべき・新しいサークルを作ろうとする際に縛りが多すぎる。もっと迅速に認可できる制度に変えるべき
・やる気があれば学生団体を立ち上げることなどもできるということを知ってほしい
・学部間で広報の仕方に温度差があると感じる

セレクト講座

 「理事長・学長セレクト講座」の参加経験について尋ねると、「参加したことがない」が最も多く71・7%(306人)と、全体の7割を占めた。

 理由としては「時間が合わない」といったスケジュール的な問題や「あまり興味を引く人(講師)がいない」という意見や「本部だけでなく学部の校舎でも実施してほしい」といった提案が挙がった。そのほか、「なかなか当選しないためもう少し大きな会場で開催してほしい」「(いつでも見られる)オンデマンドに対応してほしい」といった意見も見られた。

 一方、「参加したことがある」のは14・5%(62人)。「有益な話を聞くことができる貴重な機会だった」「知的好奇心をくすぐられる」「質問コーナーで他の学部生の意見が聞けて貴重だった」という好意的な意見のほか、「日大OB・OGをゲストに呼んでほしい」「一定期間、内容をユーチューブで限定公開してほしい」「学生が講師の候補を選べるようにしてほしい」といった要望もあった。

ダイバーシティ

 ことし4月に発表された「日本大学ダイバーシティ推進宣言」の認知度について尋ねたところ、「知らない」69・1%(295人)、「知っている」が30・9%(132人)という結果。全体の約7割が宣言を認知していなかった。

 宣言について「多様性を認めることでどういった効果があるのか知りたい」という声や「多様性を認めたうえで何をするのか明確化して学内に周知すべき」「ダイバーシティの理念と学内の意識のギャップを埋めないと形骸化してしまう」と今後の施策に対する意見が挙がった。

 また、具体的なダイバーシティ推進に向けた施策の提案として、LGBTQ+(性的マイノリティ)当事者に関して「LGBTQ+の学生に対する積極的な支援を」「(LGBTQ+の観点から)全員の敬称を『さん』にしてほしい」といった意見や、留学生に関して「交流機会を増やしてほしい」「留学生と日本人学生の垣根を超えた授業の実施」「学食でのハラールメニューの提供」という提案もあった。

学長ブログ

 酒井健夫学長が自ら執筆し、学生のメールアドレスに届けられる「学長ブログ」について、読んだことがあるかを尋ねると、「読んだことがある」が最も多い50・8%(217人)。回答者の半数が学長ブログを読んだ経験があった。

 寄せられた感想の中には「毎回心惹かれる内容で、新たな知見も得られることに喜びを感じる」「学長を身近に感じられる」「大学の今を知ることができて面白い」という高評価の意見が多く見られたほか、「もっとフランクに学長ご自身の想いを聞きたい」「イラストや写真なども載せた方がもっと読まれるのでは」と、読みやすさを求める学生からの提案もあった。

 一方で「読んだことがない」と答えたのは41・2%(176人)。「時間がない」「興味がない」という意見が大多数を占めたが「メールフォルダから飛ばないと読めないのは面倒」「ユーチューブのような配信形式になれば隙間時間に見やすい」と、ブログ発信の方法に関する不満や注文も挙がっていた。

相互履修制度

 本学内の他学部間で相互履修ができる制度に関する利用経験について尋ねると、「利用したことがない」が最も多く66・0%(282人)。次いで「そのような制度を知らない」が25・5%(109人)。「利用したことがある」については8・4%(36人)にとどまった。

 一方、利用したことがない人からは「私の学部では案内が行われていない」といった、学部内での周知不足を指摘する意見や「大学側の対応が手厚くないため他の学部を履修するのが大変だと聞いた」と指摘する声もあった。

 利用したことがある人からは「自分の興味ある学びを深められる」といった意見のほか「移動が大変なので、もっとオンラインやオンデマンドによる非対面の授業を増やしてほしい」といった要望が挙がった。

 さらに、そもそも制度自体を知らなかった人からは「そんな制度があったのですね」という驚きの声や「もっと宣伝すれば入学志望者も増える」といった意見が寄せられた。

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