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特集・連載

Close-up Athlete -Wrestling- 吉田アラシ

「組み手」で優勝へ

今回クローズアップするアスリートはレスリング部の吉田アラシ(スポーツ科2=埼玉・花咲徳栄高)。初の全日本選抜選手権チャンピオンに向けて気合十分だ。

吉田はことし4月に行われたアジア選手権男子フリースタイル92㌔級で優勝。初の国際大会で確かな実力を発揮した。1回戦と準決勝でテクニカルフォール、決勝でも10点以上の得点を取り勝利。吉田の得点力が光った。

この得点力の秘密は「組み手」にある。組み手の練習は高校1年のときから重ねてきた。特に組み手の中の「崩し」は相手の体勢を崩し、体力を奪うことでタックルや投げ技などの攻撃につなげやすくなる。組み手によって生まれた相手の隙を突き、場外へ押し出す戦法を、大学生になるころまで続けた。

大学1年で出場した全日本学生選手権では、同フリースタイル92㌔級に出場。得意な組み手を駆使し初戦から準決勝まで三つのテクニカルフォールで快勝し、決勝に進出した。初の同大会優勝に手がかかったが、決勝で強みの組み手が通用せず2―4で敗れた。

「攻撃をして得点を稼がないと勝てない」。そこから吉田は、組み手で生まれた相手の隙を突いて攻撃をする戦法で練習を始めた。今までの場外に押し出す戦法に加え、タックルなどの攻撃で得点する技術を覚えた。

アジア選手権では、組み手からのタックルが入り、海外選手相手にも多くの得点を獲得できた。「組み手が海外選手にも通用して自信につながった」と振り返る。

吉田はさらに技術を磨いて全日本選抜選手権優勝、その先の世界選手権優勝を見据え進化を続ける。吉田の一戦を見に行ってはいかがだろうか。

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