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特集・連載

25卒 就活のトリセツ(1)25年卒の就活で何が変わるのか

早めのキャリア形成が必要

2025年卒の就職活動(就活)は24年卒と異なることをご存じだろうか。就活はわれわれ大学生にとって将来を決める重要なイベントだ。そこで本紙では25年卒の就活についてさまざまな角度から掘り下げてみようと考えている。
 第1回目となる今回は就職・転職情報大手のマイナビでキャリアリサーチラボ主任研究員の東郷こずえさんに、25年卒の就活で何が変わるのかを聞いた。

インターン採用開始

25年卒の就活スケジュールに変化はありません。これまでと同様に3月から活動を開始し、6月から選考が開始します。大きく変わるのはインターンシップの定義です。

産学協議会(経団連と大学側の直接対話の枠組み)によると、これまでは産学協議会がインターンシップを4分類していましたが、25年卒からはその中で一定条件を満たしたものだけをインターンシップと定義されます。

そして24年3月から就職情報を解禁し、一定条件を満たせばインターンシップで得た学生の情報を採用活動に使用してもよいと明記したところが大きく変化した点です。ですから就活の準備活動が変化したと考えています。

もう一つはインターンシップに参加するのは大学3年の夏ごろからですが、採用活動の合否に関わる部分で使われるかもしれないとなるとその前にキャリア形成に向けた準備活動をしなければなりません。

これまでは3月にキャリア形成ができていればよかったのですが、25年はインターンシップが始まる前年の夏には準備ができている必要があります。以上の点から準備段階でやらないといけないことや準備の開始時期がかなり前倒しになる点を踏まえておかなければなりません。

学生にとって有益に

今回の変更には学生にとってより有益になるように変えていきたいという産学協議会の意向があります。その前提として就職先を決める際の選択軸に関する変化が言えます。

今は総合職採用が主流で、入社して配属やキャリアの積み方を会社に任せるスタンスが一般的でした。しかし、最近は自分のスキルアップなどを目的に配属先に関しても勤務地だけでなく、そこでどのような仕事をするのか、職種も自分で選びたいという要望が高まっていると言われています。

ただ、学生は就業経験がない状態で希望を明確に意思表示することは難しいと思います。そこで入社後に従事する仕事を疑似的に体験してみて自分にその仕事が合っているか否か、また自分にとってやりたい仕事かどうかのマッチングを確かめる場としてインターンシップの重要性が増してきました。

このことからインターンシップを会社説明で終わらせるのではなくきちんと就業体験ができるプログラムを提供していくよう企業にお達しが出たと捉えています。

互いを理解しやすく

採用の際には面接試験を行う企業がほとんどですが、面接試験には得意不得意があります。一度だけの面接試験では企業側も学生について、よく理解できないことがあります。

そこでインターンシップを行い、数日間一緒に過ごすことで学生の良さが見えてきたりします。より深いところから学生を理解できるところに、インターンシップを使用した選考につなげる意義があると思います。

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