学生から静かな叫び〈2〉
学生支援の実態 安心できる居場所づくりを
「相談した意味、あるのかな」―。昨秋、本学法学部の学生支援室へ相談した同学部4年のAさんはこう話す。ゼミや卒論で耐えきれない辛い経験をして、逃げるように支援室に駆け込んだ。しかし、男性の相談員から返ってきた言葉は「ゼミならきっと単位はもらえるから、もっと頑張ってみて」―。すっかり話をすり替えられてしまった。
Aさんは以前にもゼミの担当教員から精神的に追い込まれ教務課の職員に相談した。その時は「(当該教員に)こちらから注意してもいいけど、あなたの立場が無くなるかも」と言われてしまい、引き下がらざるを得なかった。
そして前述の学生支援室での話だ。あの時は相談員に「単位の問題ではないんです」と切り返す気力も失せていた。「どこに行ってもだめ。どうして良いか分からず悲しかった」と、当時の苦しい胸の内を吐露する。
本学には全16学部と通信教育部に、学生生活全般の相談を受け付ける「学生支援室」が設置されている。だが、その認知度は44%(本紙調査)と低く、Aさんのように「相談に行って損をした」というミスマッチも起こりがちだ。それはなぜか―。…
続きは本紙にて
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