よりみち日和 ㉚唐澤博物館

特集・企画

2021.7.20 12:59

江古田駅南口から約徒歩20分の閑静な住宅街に「唐澤博物館」はある。
江戸から昭和時代までの教育、遊び、生活に関わる雑多な資料が約7000点展示されている。唐沢るり子館長の父で教育史の研究者だった富太郎さん(1911年―2004年、東京教育大名誉教授)が集めた数万点に上る資料のうちの一部だ。唐沢家の自宅敷地内にあった3階建ての収蔵庫を全面改装し1993年に開館した。
1階は明治時代から第二次世界大戦後までの学校教育がテーマ。明治期の尋常小学校の生徒の通信簿や昭和、大正期の学習ノート、戦後間もなくのころに戦前の軍国主義的な記載を消した墨塗り教科書などが展示されている。
館長のイチオシは、2階の約66平方㍍のフロアの真ん中に3畳ほどの板張りスペースを設けて再現した寺子屋。師匠の使う大きめの机に、子どもたちの机が7脚。机上には往来物と呼ばれる教科書のほか、筆と硯(すずり)が置かれている。いずれも江戸期に実際に使われていたもの。ついさっきまで子どもたちが勉強していたかのようなリアルさだ。
3階は江戸~昭和期の生活用品や仕事道具。農家や足袋職人などの道具の中には現代まで残るものもある。
唐沢館長は「ほかでは見られない貴重な実物。興味を引くものがきっと見つかると思う」と話している。 (蕎)

 

(外観)

西武池袋線「江古田駅」徒歩20分 開館 午前11時~午後5時 電話(午前9時~午後6時)もしくはメールによる予約制 詳細は唐澤博物館HP