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卒業生へのメッセージ  ダウ90000・蓮見翔さん

自分だけは自分の可能性を信じて

昨年、テレビ番組出演増加数でブレイクタレント10位に入り、毎年開催される単独ライブ、演劇公演のチケットは即完売と今、話題沸騰中の8人組ユニット・ダウ90000。ユニットでコントや演劇の作・演出を手掛けるのが主宰の蓮見翔さん(2020年芸術学部映画学科卒)だ。個人としても映画脚本の執筆、ラジオパーソナリティなど活躍の場を広げる蓮見さんに学生時代の話や卒業生へのメッセージなどを聞いた。

取材=中道誉悠・写真=荘田節

同級生とサークルを旗揚げ

もともとお笑いが好きで、高校を卒業したらお笑い芸人になろうかとも考えていました。しかし、親から大学は行ってくれと言われ、日芸(本学芸術学部)を選びました。
学生生活は今とあまり変わっていなくてずっと演劇やコントの脚本は書いていました。大学1年の夏ごろに同級生から劇団を作ろうと誘われて演劇サークルを旗揚げ。1年の最後に1回目の公演をやりました。当時は脚本の書き方も今と全然違って、もう一人の脚本担当と相談しながら書いていました。最初から作風などはそこまで変わっていないと思いますが、結構ベタなことをやっていたと思います。

演劇だけやった4年間

サークルでの活動は全部楽しかったです。コントやライブをやる楽しさはそこから得ることができました。さらに事務所に所属する芸人の方たちと違って、公演の準備などを全て自分たちでこなしていました。それらの活動が楽しかったから今まで続けているのだと思います。
でも、逆に大学時代は演劇だけやっていた感じで、世間が思い描く大学生を通らずに来てしまったと思います。バーベキューとかもあまりしていないし、卒業旅行もお金がなさ過ぎて行っていない。それなのに今は、大学生サークルみたいな集団でやっていて、そのイメージ通りのエピソードがないので大変です。

もう一回ちゃんと作る

仕事は最初にやっていたころからあまりずれないようにしたいなと思っています。最近は賞レースに出過ぎて、全体的に作風も賞レース向けになってしまったと感じていて、反省しています。賞レース用のネタは最初の30秒である程度笑いを取ることで、お客さんに安心して5分間のネタを見てもらう必要があると思っています。以前はそのような構成を考えず、もっと切り口とか工夫していたはずなので元に戻したいと取り組んでいます。テレビにも出られるわけないと思っていた時に書いたネタの方が見返してみると好きだから、そういうネタをもう一度ちゃんと作ろうと思っています。

感動させにいかない

脚本はコメディを最優先に書きたいです。自分が作品を通して伝えたいメッセージは今も変わらず持っていないので。すべてがそうではないと思いますが、展開が思いつかないから、感動させにいったなという作品を結構見ます。最初から伝えたいことがあって、そのメッセージで人々が感動できる作品は自分もすごく好きです。でも、感動させにいって、感動させたいがために人が死んだみたいな作品は絶対に作りたくない。自分の色が残ったままで、初めて見る人でも面白いと思ってもらえるものを作っていきたいです。

可能性は意外とある

今、やっていることを「でも大学生だからな」とは考えてほしくないです。特に日芸は頑張ってもいないのに夢破れたみたいな顔をしている人が多いですが、意外と世の中で通用する可能性があるよっていうのは思っておいてほしいです。謙虚さも大事ですが、「いける可能性もあるかも」と思っている人の方がちょっとだけ可能性もある気がします。誰にも言わなくてもいいので自分だけは「でももしかしたら才能あるかもしれないよな」という気持ちを持っていてほしいです。

蓮見翔(はすみ しょう) 1997年、東京都生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業後、2020年に8人組「ダウ90000」を主宰し、演劇やコントの作・演出を手掛ける自主公演はチケット即完売で若い世代を中心に支持を広げている。 またドラマや映画の脚本の他、バラエティやラジオパーソナリティーなど多方面で活躍を続けている。

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