「なるほど!次代を担う先輩たち」①渡辺未来さん
「やりたい」を将来に繋げる
渡辺未来さん(33歳、2015年芸術卒)
社会の第一線で活躍する20代、30代の本学卒業生を紹介するシリーズ「なるほど!次代を担う先輩たち」。
第1回目は映画の配給・宣伝会社、樂舎の宣伝プロデューサー、渡辺未来さん(33歳、2015年芸術卒)。「ミーハーであること」を大切に日々努力する毎日だ。
「マトリックス」で映画にのめり込む
小学6年生の時、テレビで映画「マトリックス」を見ました。
今まで観た映画とは異なる内容の奥深さや、映像の格の違いに感銘。映画の世界にのめり込みました。大学生の頃は、週末は必ず劇場へ足を運んでいました。
自分の「好き」を見つめ直し方向転換
本学では映画監督になることを目指し、芸術学部映画学科に進学。撮影時のカメラワークなど専門的な技術を学びました。
しかし、ある時、監督として自分が描きたいものがないことに気が付いたのです。そんな中、好きな洋画に関われる仕事を探したところ、宣伝という職業に出合ったのです。
自社初の新たな扉を開く
2年前からは宣伝プロデューサーという仕事に挑戦しています。これは新たに公開される映画を世の中に広く宣伝し、観客動員につなげる仕事です。
一番の印象深い出来事はアメリカ映画「時々、わたしは考える」を日本で公開させるところまで自分の手で実現させたことです。この映画は、カンヌ国際映画祭で開催される世界中の映画会社に向けたマーケットで数多くの映画から見つけ出しました。これまで配給自体は数本経験があるものの、国際映画祭で作品を発掘し配給をするのは自社としては初の試み。宣伝の仕事を始めた当初から夢みていたプロジェクトだったので、この上なくうれしかったです。さらに、配給(制作会社が作った映画を買い付け、映画館に売る)の仕事も任され、やる気ががぜん増しました。
飛び込みの交渉で熱意伝える
映画が日本で公開されるまでには映画探しから始まり、さまざまな権利会社にコンタクトし、そして交渉、購入、劇場探しとさまざまな道のりをたどります。その中でも今回苦戦したのは交渉です。
本来映画の権利を持っている会社にアポイント(約束)を取ってから会いに行くのですが、次の日には日本に帰国しなければいけなかったため飛び込みで交渉しに行きました。交渉は難航。初めは手の届かない値段を提示されました。それでも、日本の観客にこの映画を届けたいという熱意を伝え続けたところ、思いが伝わり交渉成立。飛び込みの交渉でより熱意が伝わったみたいです。
自分の強みを発見し飛躍
普段は内省的な性格ですが、カンヌでの経験は積極的な自分がいることに気付ける飛躍の機会になりました。
映画「時々、私は考える」を多くの人に届けることで仕事に勢いをつけ、宣伝プロデューサーとしてさらに成長していきたいです。
「やりたいこと」を見つけよう
一番パワーにつながる源は「やりたいこと」を見つけることです。多くのことに興味を持って、大学4年間でやりたいことを探し出してみてください。
わたなべ みく 1991年新潟県出身。2015年芸術学部映画学科卒。同年樂舎入社。好きな映画はグザヴィエ・ドラン監督の「わたしはロランス」。好きな食べ物は梅干し。
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