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総合

学生が求める!新たな日本大学 ー(4)ー

気軽に談笑できる「場」が必要

第4回目のテーマは「卒業生との交流」。本学の卒業生数は累計約127万人と、国内大学の中でトップを誇る。しかし、学生が卒業生と交流する機会は少なく、せっかくのスケールメリットを生かし切れていない。そこで日大生134人を対象にアンケートを実施し、卒業生との交流を図るための方策を探った。 (小泉真太郎)

卒業生との交流は半数

アンケートではまず学生に、卒業生との交流について調査した。交流が「ある」と回答したのは64人とほぼ半数。その中で「どんな場面で交流したのか」を聞くと、「OB・OG訪問」が一番多かった。
 加えて「自分の学部の卒業生と交流する機会は多いか」との問いに「非常に少ない」が49人、「少ない」が25人と計74人(55%)が交流機会は少ないと回答。「他学部の卒業生との交流」も「非常に少ない」が80人と約6割を占めた。

身近な卒業生と交流を

次に「卒業生と交流したいか」と要望を尋ねると、88人が「はい」と回答。その中で「どんな場面で交流したいか」を聞くと、「OB・OG訪問」「研究室またはゼミナール」「学部が主催する就活イベント」の順だった。また、「他学部の卒業生と交流したいか」との問いには68人が「いいえ」と回答。自分にとって身近な卒業生との交流希望が多いようだ。

学部の交流イベント0

一方、各学部の庶務課にもアンケート。12学部から回答をもらった。卒業生の講演会などの「交流イベント」、「就活イベント」、「研究面での交流」を実施しているのかを聞くと、「交流イベント」は12学部全てが「いいえ」と回答。「就活イベント」では3学部が「はい」と回答した。うち法学部は学生主催の「マスコミ・メディア就活セミナー」、文理学部では民間企業で働く社会人や公務員の卒業生、商学部では大手企業で活躍している卒業生との交流機会を提供しているという。「研究面での交流」は生物資源科学部のみが「はい」と回答した。
 就職活動に関するイベントは少なからず実施しているものの、それ以外のイベント機会が少ないのが現状だ。学生からも「卒業生が行う講義やゼミナールを開いてほしい」「全学的に交流できるイベントが増えるとうれしい」との意見が聞かれた。

校友会の知名度は低い

本学には卒業生による自立・自助の同窓会組織「校友会」がある。しかし、学生に「校友会の存在を知っているか」と聞いたところ、「いいえ」が90人と知名度は低かった。校友会事務局もこの状況を痛感しており、卒業生や教員を講師に招く「桜縁〔OUEN〕ゼミナール」などを開講している。だだ、「若手の正会員が増えない」という卒業後の校友会とのつながりの薄さには課題が残っているようだ。

「公式LINE」設置を

卒業生数トップの大学にも関わらず、学生と卒業生の交流する機会が極めて低いことが今回の調査でわかった。「理事長・学長セレクト講座」も著名な卒業生らを呼んで好評を博しているが、「交流できる場」としては距離がある。
 そこで新たな「交流の場」を提案したい。16学部の特色にあった卒業生を講師に呼ぶ、出張版「学部セレクト講座」を全学生向けに開催してはどうか。決して有名人でなくていい。自分の学びに直結する一方、他学部生には異分野で活躍する卒業生の話は刺激的なはずだ。
 また、「気軽に、気楽に」卒業生と学生が談笑できる場を提供することも重要。卒業生の学生時代の話や学生の悩みをラフな気持ちで話し合える。双方向の「対話」を密に行うことで新たな発見が見つかるかもしれない。その際、交流する卒業生の年齢を20代~30代に限定するのもいい。学生と年齢が近く、お互いに理解し合えることも多いだろう。
 しかし、校友会事務局も懸念していた通り、若年層の卒業生と本学の関係は疎遠だ。そこで両者をつなぐ「公式LINE」を始めてはどうだろう。本学からの情報発信はもちろん、学生の悩みも発信することで助けになってくれる卒業生も出てくるはずだ。加えて、本学のブランドイメージが向上していけば、卒業生との交流も活発になるだろう。

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