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総合

新常務理事に聞く 篠塚力

 昨年末の澤田康広氏(副学長)、村井一吉氏(常務理事)の辞任に伴い、新副学長に本学歯学部の中島一郎特任教授、新常務理事に弁護士で本学の篠塚力前監事が就任した。ガバナンス体制や競技部運営など抜本的な改革にどう取り組むのか、新役員に方針を聞いた。 (聞き手=喜多瑞輝、写真=緒方桃子)

遺漏を許さず規程の改正へ

 私は総務およびコンプライアンス担当の常務理事として、まずは2025年4月に予定されている改正私立学校法施行に対応し、一連の不祥事の反省に立って、寄附行為をはじめとした諸規程の改正を緊急かつ遺漏を許さず進めていきたいと考えています。

 私立学校法の改正内容は理事会および評議員会のあり方をはじめ、学校法人のガバナンスの核心に位置する課題であると認識しています。学内に「寄附行為等改正検討委員会」を立ち上げ、ことし3月までに原案が示せるように議論を進めていきます。

 また、改正された諸規程の実効性を検証し、さらなる改善を加えていきます。検証は学外の第三者を委員長とする「日本大学改善改革会議(仮称)」で確認し、客観性ある検証と改善を進めていきます。

組織風土改革へ

 本学の再生に向けては、理事長と学長との間の権限明確化、業務執行理事の職務権限の明確化などの具体的な課題の解決を進めていきたいと思っています。しかしなによりも、法に多少抵触する恐れがあっても組織防衛を最優先に追求する意識・無意識を変革していくことが必要だと考えています。

 私は22年6月から本学監事を務めてきましたが、その中で、学外理事や監事など第三者の視点の重要性、自分たちと異なる判断基準が存在していることの重要性が理解されていないと感じる場面が少なからずありました。

 これまでは本学の問題点を指摘する立場でしたが、これからは改革する立場として、各層の秘密主義を改め、社会からの信用を大きく失わせた「ムラ社会の意識」の改革に注力していきます。

多様な意見意識

 学生の皆さんには、仲間うちの常識や論理を理解しつつも、読書や対話を重ねながら知見を広め、常に世間あるいは世界とは異なった見方からの検証を忘れないでいただきたい。社会、そして世界を見渡せば、多様な意見が存在していますので、そのことを意識できる社会人を目指してほしいと思います。

 私も常務理事として、学生、教職員の皆さんが明るい笑顔で毎日を過ごせるように少しでも努力を続けたいと思います。

しのづか ちから 70歳。1981年東京大学法学部卒業。84年弁護士登録、90年篠塚力法律事務所(現・篠塚・野田法律事務所)開設。東京弁護士会会長、日本弁護士連合会副会長などを歴任。2022年6月から本学監事。24年1月から現職。