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日本環境変異原ゲノム学会  胆管がんの原因物質を研究

白鳥さんが大会会長賞

 日本環境変異原ゲノム学会は昨年11月11、12日に福岡大学で年次大会を開き、薬学部の白鳥修平さん(5)が「職業性胆管がん原因物質であるハロゲン系炭化水素のドライバーアダクト探索」についての発表で大会会長賞を受賞した。

 今大会のテーマは「変異とは何か?」。変異が人・生物・社会に与える影響を議論し、遺伝毒性研究の新たな方向性を生み出すことを目的としている。

 白鳥さんは2012年に起きた、印刷業者が高頻度で胆管がんを発症し大きな社会問題となった事例に興味を持ち研究を進めた。

 先行研究では、工業溶剤に含まれるジクロロプロパンやジクロロメタンといったハロゲン系炭化水素が原因である可能性が高いとされていた。しかし、その物質が胆管がんを引き起こすメカニズムはいまだ解明されていない。

 このため白鳥さんはハロゲン系炭化水素が体内に入ることにより、正常なDNAにどのような影響を及ぼすのか、質量分析装置で解析。得られた情報からDNAの構造式をパソコンの解析ソフトで調べ、様子を推測した。

 この研究をさらに進めることで、発がんのメカニズムや予防法開発など、次世代医療の発展に貢献することができるとしている。

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