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アメフット部違法薬物事件 真相究明へ検証本格化

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第三者委員会を設置 10月中にも報告書を提出

本学は8月24日の理事会で、アメリカンフットボール部の違法薬物事件に関する真相究明や管理運営体制における問題点を検証するための「日本大学アメリカンフットボール部薬物事件対応に係る第三者委員会」(委員長=綿引万里子弁護士)設置を決めた。

これを受け、同事件に関する調査・検証を本格化させ、今後に向けた再発防止策や本学関係者の責任を明確化させた報告書を10月中にも文部科学省に提出する。

8月5日に同部部員1人が大麻取締法違反および覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕された不祥事の全貌を解明し、本学として改革再出発を打ち出せるか正念場を迎える。

本学は8月8日の記者会見で冒頭、林真理子理事長が陳謝。その後酒井健夫学長、澤田康広副学長から事件の経緯説明が行われた。

会見内容によると、まずことし6月末~7月初めにかけて2度警察から本学へ「アメフット部学生寮で大麻が使用されている可能性がある」という指摘があり、7月6日から本学が自主的に同部員らをヒアリング、任意の持ち物検査を実施。その結果、寮内で微細な植物片と錠剤が発見された。

薬物は大学側が回収し、所持していた学生に「反省を求め、自首をさせたい」としてすぐに警察へ提出せず、12日間本学本部で保管。7月18日夜になって警視庁へ相談したとした。

その後警視庁が押収した植物片と錠剤を鑑定したところ、それぞれ乾燥大麻と覚醒剤であることが判明し、同庁は8月3日に同部寮内の家宅捜索を実施。8月5日、同部員1人が逮捕された。

部は活動停止処分に

部員の逮捕を受け、アメフット部は8月5日付で無期限活動停止処分となったが、本学は「(薬物所持は)個人犯罪だ」として部全体への同処分をわずか5日後に解除。9月開幕の1部リーグ戦への参加意思を示したが、関東学生アメリカンフットボール連盟は8月10日に開いた臨時理事会で「(本学が)十分な事実の解明をなさず、同部が責任の所在を明確化していない」として、当面の間出場資格を停止する処分を下した。9月20日時点で同処分は続いている。

本学は8月22日に同部学生寮へ2度目の家宅捜索が行われたこと、複数の部員が任意で取り調べを受けている事態を考慮し、「もはや個人の犯罪にとどまるところではない」として、8月31日付で学生寮を閉鎖、9月1日付で同部を再び無期限活動停止処分とした。

文科省への報告延期

文科省は本学の対応について「公共性の高い学校法人としての信頼性を損なう事態」とし、本学に対して8月22日付で真相究明や管理運営体制における問題の検証を求める指導文書を発出。9月15日までに結果を報告するよう求めた。これを受けて本学は、管理運営体制の問題点や原因、背景などを検証するための「第三者委員会」(綿引委員長ほか委員2人)を設置した。

そのほか、他の競技部学生寮の管理体制や薬物乱用防止策を検討するための理事長、学長の諮問機関として「競技部の薬物事件に関する調査及び再発防止策検討委員会」(委員長=益子俊志スポーツ科学部長)を設置、さらに競技部学生の教育環境整備と支援体制構築のため、既存の「競技スポーツ運営委員会」(委員長=澤田副学長)に4つの専門小委員会をつくり、競技部に係る入学試験の実態把握と改善策の策定、心身サポート体制の充実などについて検討し、9月末までに結果を報告する予定。

本学から文科省への報告書については、第三者委の徹底した調査には時間が必要との判断を受け、9月15日としていた提出期限を10月中に先送りする模様だ。

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