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本学板橋病院に通院 ウクライナ籍の少女

アニメがつないだ運命

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が昨年2月に始まって2カ月ほどたった昨年4月。ウクライナ籍の少女グルシコ・ジアナさん(14歳)は戦禍のために必要な検査を受けられない祖国を離れ、本学医学部付属板橋病院に転院、現在通院している。

ジアナさんは2021年2月、悪性リンパ腫の一種でリンパ球ががん化する「ホジキンリンパ腫」と診断された。当時住んでいた同国ポルタバ州の小児病院で約10カ月に及ぶ抗がん剤治療と放射線治療を受け、症状は改善した。しかし、治療効果を確認するため、画像検査(PET―CT検査)を要する状況だった。同州には画像検査のできる病院がなく、首都・キーウのがん科病院も軍事侵攻の影響で閉鎖。どうしていいか困り果てていた。

そんな折、ジアナさんの趣味が運命の歯車を動かす。日本のアニメや漫画が好きで、以前からSNSで交流のあったセルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使に、同州の小児病院の担当医が病状を説明。すると、日本での受け入れを承諾してくれたという。そこで昨年4月にジアナさんと母、妹の3人で来日した。

コルスンスキー大使はジアナさんの来日に先立つ昨年3月、ウクライナ東部ハリコフ州の精神病院が攻撃にあったことを契機に本学医学部精神科OBで日本精神科病院協会会長の山崎学氏と会談していた。山崎氏の「ぜひウクライナ支援をしたい」という強い思いから、ジアナさんを母校の板橋病院で受け入れることについて小児科医師らへ打診。快諾をもらい同病院で検査を受けられることになった。

当時の気持ちを母親のクセニアさんは「先が見えず不安だったが、(娘を)受け入れてもらい感謝の気持ちでいっぱいです」と振り返る。

ジアナさんは現在3カ月に1度、同病院で画像検査、1カ月に1度血液検査を受けている。昨年12月27日に7回目の定期検査を受け、再発所見もなく症状は改善状況を維持。今はウクライナ現地校のリモート授業に加えて日本語学校での学びに励んでいる。

ジアナさんは「私と家族を受け入れてくれてありがとう。日本人の心の優しさを実感している」と話した。戦禍で途方に暮れていたジアナさん家族に救いの手を差し伸べた本学板橋病院。国境を越えた絆はこれからも続いていくことだろう。

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