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教学DX委が発足  規模生かした個別学生支援

デジタルシステム構築について議論する「教学DX(デジタル・トランスフォーメーション)戦略委員会(以下、教学DX委)」が7月12日に発足、その運営とシステム導入に関する基本方針がこのほど固まった。各学部に導入しているシステムの実態調査や学生、教職員の要望をヒアリングした上で2024年までに構想をまとめ、26年までには全学共通のポータルサイトを立ち上げる計画。学生の成績や学修状況、進路データなど収集し、学生生活のサポートや改善に役立てるほか、他学部の授業をオンライン受講できるなど学修領域を広げるための教学面の充実と連携を図っていく。

教学DX委は酒井健夫学長が打ち出した「日本大学ルネサンス計画」の一環。委員長には、理工学部内でビッグデータを用いて学びの実態を分析するIR(インスティテューショナル・リサーチ)組織「情報統括委員会」の副委員長も務める中村文紀准教授(アメリカ文化論)が就任。教学DX委は中村准教授を筆頭に12人の委員で構成。酒井学長の「若い人の意見を積極的に取り入れたい」との意向から、大学教員は准教授までの職位でそろえた。また、高大連携を図る狙いで、付属高校の教員も参加している。

教学DX委の主な取り組みとなるシステム導入については「需要に応じて成長できる拡張型に」との考えから、グーグルが本学に提供している「NU―AppsG」をはじめとする既存システムを有効活用し、開発コストを極力抑えた本学独自のプラットフォームとして展開する。

この全学統一のDX基盤が導入されることで学生は主に三つの利点を享受できる。一つ目は「学生と教員の授業展開でのギャップを埋める」こと。現在、学生が使用する学修支援システム(LMS)と授業の出席管理システムが異なり、それらの連携は取れていない。また、入学年度により学生の学力特性は異なるが、毎年同じ内容の授業が展開されれば、授業に求める内容について学生と教員間でギャップが生じる。学生が提出した課題内容のデータを集め、教員に共有することで学生の学修状況を把握でき、授業展開での両者の差異を埋める狙いがある。

二つ目は「データ駆動型教育」の実現だ。18年度から毎年度、本学では「学修満足度向上調査」を行っているが、回答率が半分程度であることに加えて収集情報を十分に活用できていない実態がある。設問項目が70以上と回答時間を要することや、収集したデータを分析して方策を立案できる全学的組織がないことが課題だった。DXを推進することで、同調査で集計された学生の主観データと、実際の成績情報や授業出席状況などの客観データを統合し、学修状況の根因を解明することができるようになる。

三つ目は学生個人のニーズに合った「オーダーメイド型教育」の提供。現在、本学では学籍が変わるごとに個人の「NU―AppsG」アカウントが変更されることから学生の履修・成績、進路などに沿った学修傾向情報の学籍横断的な連携はできておらず、大規模大学の特色を生かせずにいる。全学的なDXの導入で認定こども園から大学院までの学生・生徒などの情報を一元化してビッグデータとして集計し、学生一人一人の学修状況を反映した教育を展開する方針だ。これにより、単位の修得状況や希望進路に応じた個別の学生サポートが実現できる。

中村委員長は「DX委員会は学生・生徒そして教職員へのサービス機関。学生の能力を最大限生かせるシステムを構築したい」としている。

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