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新薬学部長に聞く 草間 貞教授 国民のニーズに応えられる人材育成目指す

 抱負と基本方針をお聞かせください。
 薬学教育が4年制から6年制になり、薬剤師への期待が高まっていると感じます。半世紀あまり続いた4年制教育の慣れを一掃し、国民のニーズに応えられる「自主創造性のある薬剤師」の育成を目指します。患者との接触にシナリオはありません。試験対策だけでなく、現場で役立つ基礎知識を深く理解できる教育を大切にしたいです。
 講義の充実を図るためにどのようなアイデアをお持ちですか
 薬科大学は増え続けています。本学でも定員は変わらないのに志願者数が減少傾向にあり、学生のレベルに大きな開きができています。少人数教育で下位の学生の底上げをしたいと思います。一方、上位の学生には研究への意欲を持って、高みを目指してほしいです。
 6年制はいわば「未知との遭遇」ですが、失敗は許されません。6年制移行の背景には、実務実習の不足があります。4年次には、新しく薬学共用試験が導入され、5年次の長期実務実習に行くための必要最低限の知識と技能が試験されます。その対策として4年次では実習を想定した授業を主に行います。臨床・実務科目の内容を、基礎の視点から理解できるようにカリキュラムを再編成させたいと思います。
 志願者数を増やす対策についてはいかかですか。
 2009年度の一般入試志願者数は増加しましたが、付属高推薦のA方式は定員割れしました。定員割れを解消するために、高大連携教育を密にして近隣の千葉日大一高や付属習志野高の生徒にアピールしていきたいです。また、推薦の科目や日程を再検討し、他大学と差異をつけることを考えています。そのためには大学全体で再検討し、スケールメリットを生かしていかなければいけないと思います。
 学生に一言お願いします。
 今の学生はあいさつができない、時間を守れないなど社会の基本的なルールが守れていないと感じます。このままでは社会に出たときに困ってしまいます。薬学部では社会人としての「知識・技能・態度」も身に付けてほしいです。先輩たちをまねて、形からでもいいので努力をしてください。また、現在は90分講義と115分講義が混在しており、曜日や学年によって休み時間や終了時間にばらつきがあります。次年度は講義時間を統一し、生活のリズムを整え、学業以外の活動も行いやすくしたいと思います。学生にはわたしがそうであったように、大学時代に生涯の友人を見つけてほしいです。
 くさま ただし 1947年10月30日、東京都生まれ。61歳。70年理工学部薬学科(現薬学部)卒。84年理工学部専任講師。88年薬学部勤務。2001年同学部教授。医学博士。任期は09年4月1日から3年間。

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