鳥人間コンテスト 生産工が滑空で3位
目標届かず、後輩に夢託す
ビッグフライトを終えた機体を回収する津田沼航空研究会(=提供)
読売テレビ主催の「鳥人間コンテスト2025」が7月26、27日に滋賀県彦根市の琵琶湖東岸で開催された。27日の滑空機部門に出場した生産工学部の津田沼航空研究会(細谷吉伸代表=機械工3)は、403・43㍍を飛行し17チーム中3位に輝いた。
同研究会は過去19回出場し、2017、18年には優勝経験もある名門。しかし、昨年は翼がしなる革新的な構造の機体で挑むも13位と低迷。今年は従来の安定感ある翼に戻した。機体制作にあたってはOBやOGに話を聞き、情報収集を徹底。知識と経験を学び、余すところなく機体に反映した。
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今回のこだわりは流線型を追求した翼の「きれいさ」にある。「うちのパイロットの実力は一番」と胸を張る細谷さんは、その操縦技術を最大限発揮できるように、風の抵抗を極力減らすことに注力した。例えば翼表面のシートを丁寧に張り合わせ、凹凸を滑らかにして、飛距離を伸ばせるように工夫。昨年のリベンジを果たすべく、学生新記録の500㍍のビッグフライトを翼に託した。
迎えた大会当日。「3、2、1 GO!」の掛け声とともに、「Archange(アルカンジュ)」は琵琶湖へ。「大天使」の名を冠した機体は、チームの声援を揚力にして真っすぐと青空に飛び立った。
しかし、順調に見えたフライトだったが、コックピットでは速度計の故障というトラブルが発生していた。パイロットに適正なスピードを伝えられない。それでも、高安琉偉さん(機械工3)の巧みな操縦で風に乗る。ぐんぐんと距離を伸ばし、403㍍地点で着水。目標の500㍍には届かなかった。悔いが残るフライトとなったが、夢は後輩に託された。
細谷さんは「やる気のある後輩たちなので来年に期待している。今回の設計で気づいた点などを引き継ぎ、今度こそは優勝してほしい」とエールを送った。







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