再任学部長に聞く 医学部長 木下浩作教授
将来を見通した人材育成
―基本方針と抱負を。
良き臨床医や熱意ある研究者を育成していくための環境を提供するため、教育・研究・診療の3本柱を軸として今まで以上に教職員が一致団結しながら運営していきます。
―これからの教育活動は。
本学医学部は日本医学教育評価機構による医学教育分野別評価において、ことし10月に期限付き認証を受けました。さらに教育活動を充実させていくために、日々の教育の改善を進めるとともに、将来を見通した教育計画の作成にも取り組んでいきます。
―高大連携の取り組みは。
医学部の教員が各地の高校へ訪問し、高校生を対象に医学や医療に関わる授業を行っています。心肺蘇生に関する授業では、その方法を教えるだけでなく、背景にある科学的な理論までも説明しています。授業を通して、医学や医療に興味のある人を増やしていきたい。患者さんのために、自分に何ができるのか夢と目標を持った強い意志のある人に入学してほしいです。
―今後の研究活動について。
現代は基礎医学や臨床医学だけでは解決が難しい課題がたくさんあります。しかし、本学16学部の英知がそろえば、今までは成し遂げることのできなかった研究が世に出ていくことが可能になります。そのため、今後は他学部との研究も積極的に進めていく予定です。
―学生の声について。
学部長への意見箱に寄せられた投書の内容を見ながら対応していきます。教職員で知恵をしぼり、できることを進めていきます。ダイバーシティを推進し、競争力のある組織をつくっていきます。
―建て替え計画について。
医学部の学生にとって病院は教学の拠点、いわば教室です。病院を人材育成のための拠点とし、東京都や板橋区と密接に連携しながら、建て替えを進めていきます。高度医療を担保し、災害に強く地域住民が安心して利用できる病院を目指します。
―学生へのメッセージを。
本学医学部の魅力は学生と教員、卒業生の距離が近いため、お互いが助け合えるところです。今後はより一層、学生が入学して良かったと思える仕組みを構築していきます。
きのした こうさく 和歌山県生まれ。61歳。87年本学医学部卒。91年本学大学院医学研究科脳神外科学修了。2012年から医学部教授。22年4月から現職。
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