芸術 国立印刷局が特別講義 工芸官が実技指導も
芸術学部は10月6日、日本銀行券やパスポートなどを製造する国立印刷局の工芸官による特別講義を、美術学科版画専攻の学生を対象に江古田キャンパスで開催した=写真。
同講義は昨年度から、社会貢献における教育活動の一助として美術系大学を対象に行われており、本学では初の開講となる。
国立印刷局の伝統ある工芸官の高い技術を学ぶことで、セキュリティーデザインや版画彫刻の技法の知見を深めることができ、未来を担う学生たちへの制作活動の活性化へとつなげる目的がある。
日本銀行券などの製造工程で必要となる銅版への彫刻は「ビュラン」と呼ばれる金属の細密彫刻に適した特殊な彫刻刀によって作製される。ビュランを使いこなすには、熟練を要し、長い年月と根気が必要となる。
今回は、同印刷局の中でも彫刻を専門とする3人の工芸官が、学生6人に実技指導を行った。学生はより繊細な線に近づくよう、集中して制作に向き合った。
また、さらに長い鍛錬を要するビュランの刃の研ぎの技術指導を受け、刃の両面を均等の力で同じ回数研ぐことで、より緻密な画線の彫刻が可能になることを学んだ。
実技指導を受けた正木雄悟さん(2)は「作品を作る上で技法だけではなく、工芸官の作品と向き合う覚悟を今後参考にしていきたい」と話した。
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