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学部・大学院

生産工  ねじれたレーザーを利用  光の流れを計測成功

生産工学部の荒巻光利教授(プラズマ理工学)、同学部の皆川裕貴さん(大学院生産工学研究科電気電子工学専攻博士後期課程3)は、核融合科学研究所の吉村信次准教授、崇城大の寺坂健一郎准教授らとの共同研究で、光渦と呼ばれるらせん状の波面を持つレーザーを使用することにより、流れ測定における光計測の自由度を拡大することにこのほど成功した。

研究を行った荒巻教授(右)と皆川さん

 一般的なレーザー吸収分光法では波面が平面であるため、光の進行方向の流れしか測定できない。
 荒巻教授らはガラス管内を流れるプラズマに対して垂直方向から光渦を照射し、光渦の吸収に現れるドップラー効果(波の発生源が移動する、あるいは観測者が移動することで観測される周波数が変化する現象)を用いて、従来は不可能だったレーザーを横切る方向の流れを計測する「光渦レーザー吸収分光法」を確立した。
プラズマとは原子がイオンと電子に電離した状態であり、半導体の製造をはじめとする多くの産業で利用されている。この測定の成功により、半導体の性能の向上や高品質化、核融合炉壁への熱負荷の計測が可能になることが期待される。

 荒巻教授らは10年前から研究を開始。成果が出始めたのは2年前からだ。荒巻教授は「光渦と物質の相互作用はいまだにわかっていないことが多い。今回の成果の応用研究を進めると共に、光渦が関わる素過程の部分も研究していきたい」と今後の方針について語った。

 今回の研究成果はイギリスのネイチャー・パブリッシング・グループの科学雑誌「Scientific Reports」で、ことし9月16日にオンライン掲載された。