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学部・大学院

新任学部長に聞く  歯学部長  飯沼 利光 教授

価値観新たな医療人育成

飯沼 利光 歯学部長

―学部運営の基本方針は。
 学部長が代わったからといって、今までとガラリと変わるわけではありません。将来に向け、歯科医療を通じて国民の皆さんの健康を守るという社会的責任を果たす使命感を持った歯科医師を育てる教育をしていくことが基本的な方針です。また、本学の教育理念「自主創造」を重んじ、非常に厳しい状況にある日本の歯科業界に、バイタリティーをもって新たな価値観を創造できる医療人を育てていきたいと考えています。

―「学生ファースト」を推進する施策は。
 私が思う「学生ファースト」とはしっかりと教育し国家試験に受かってもらうことも大切ですが、それ以上に学生が将来歯科医師になったときに、一医療人として自分がどうあるべきかを考え、自分で道を開くエネルギーを持てる環境をつくることだと考えています。その醸成のため、2022年に校舎を新しく建て直し、図書館にラーニング・コモンズとグループスタディルームを設置しました。これは学生が中心となり何人かのグループをつくって、資格勉強などに取り組むことのできる場です。以前は教職員が課題を出したり試験を行ったりするだけの一方通行の指導法でしたが、話し合いで出た疑問を教職員とともに探求し解決できる環境ができあがっています。
 また、心の悩みや将来の方向性についての悩みのある学生がカウンセラーに相談でき、さらにクラス主任やティーチングアシスタントを担う大学院生の協力を得ながら、学生を支援する環境も整えています。

 ―国家試験の合格率を向上させる施策は。
 他大学での取り組みも参考にしながら、新カリキュラムを導入し繰り返し学び知識を定着させる教育を展開しています。ハード面では、前述したラーニング・コモンズやグループスタディルームの設置により疑問をすぐに解消できる体制を整え、学生が個々の弱点を理解するためのテストを実施しています。

 ―学生にメッセージを。
 真の意味で「学生ファースト」を実現させるためにも、学生からもっとやる気を出して取り組んでほしい。卒業後も医療というものを通して、地域で困っている人を健康にするために貢献する存在になってほしいと願っています。

いいぬま としみつ
東京都生まれ。61歳。1991年本学大学院歯学研究科修了。2017年本学歯学部教授。23年9月から現職。

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