再任学部長に聞く 経済学部長 手塚広一郎教授
学生のため「場」を設ける
―これからの方針は。
経済学部は「社会課題解決型」の学部を目指していきます。経済学とは日常生活の中の小さな問題から社会的な問題まで学べる幅広い学問です。問題を発見し、解決する能力のある学生を育てたいです。
しかし幅広い問題を扱うことが、学生自身の目標を立てづらくさせています。だからこそ、学生が学びながら将来を考え、キャリアの積み方を計画する手助けになるような「場」をつくります。
―どのような「場」を提供しているか。
キャンパス内に設置したデジタルサイネージやポータルサイトを通じ、サークル・就活・留学などの情報を多数掲載しています。これは学生たちが自らチャンスをつかむ「場」を設けるために実行していることです。
さらに学生数が多いこともあり、多様な背景を持つ人がいるため、ダイバーシティの推進に努め、全ての学生を後押しする「場」をつくっています。例えばボランティアサークル「Beすけっと」では、障害を抱える学生を支援する公認サークルとして学部と連携して活動をしています。
―今後取り組みたいことは。
まずコロナ禍からの脱却に取り組みたい。今まで三崎祭やサークルの場では、先輩と後輩の縦の関係が築けていましたが、コロナ禍を経てそれが難しくなりました。今のこの状態から、コロナ禍以前の状態に戻せるようにしたいと思います。
さらに、問題解決能力を測定するオンラインアセスメントテスト「GPS―Academic」などのコンテンツを利用し、分析力を高めて、学びの「場」を充実させたい、と考えています。これまで学生たちの学びに関するデータを集めても、有効に活用できていませんでした。これからはデータを活用することで、学部の学びの方針を決めたいと考えています。
―経済学部生に求めることは。
自ら考えて、行動を起こせる人になってほしいです。そのような人を育成する「場」づくりを大学で進めていきます。
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てづか こういちろう 愛知県生まれ。52歳。2000年一橋大大学院商学研究科博士課程単位取得退学。05年同大博士(商学)取得。12年本学経済学部教授。22年から現職。
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