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JAXA 地震発生の早期予測目指す

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超小型衛星を搭載

宇宙航空研究開発機構(JAXA)はこのほど、本学理工学部の山崎政彦准教授(宇宙工学)の研究室主導で開発中の超小型衛星「Prelude」を、2024年度打ち上げ予定の「革新的衛星技術実証プログラム」4号機に搭載すると決定した。山崎研究室はPreludeが検知した地震先行現象を用いて地震発生の早期予測を目指す。

同プログラムは、大学や研究機関などが開発した部品や機器などをJAXAの人工衛星に搭載して打ち上げ、宇宙実証の機会を提供することが目的。19年から約2年に1回、計7回の打ち上げを計画している。今回、研究テーマの新規性、今後の地震予知研究の進展につながる可能性があるとして選定された。

Preludeは、約10㌢×22・6㌢×36・6㌢の超小型人工衛星。コストパフォーマンスが高いため、複数機を用いて広範囲のデータを収集でき、現行の緊急地震速報と比べて地震発生を早期に予測できる技術となる可能性があると期待されている。

フランスの衛星の調査によると、地震発生の0~4時間前に震央から500㌔以内で電離圏D領域(高度90㌔周辺)の電子密度が増加すると示された。この先行研究を受けて、山崎研究室は地震前に起こる電離圏変動現象のメカニズム解明に取り組んでいる。

山崎准教授は「われわれの目に見えないところで起きる現象を、技術を使って見る。超小型衛星はその可能性を秘めている」と目を輝かせた。

革新的衛星技術実証プログラム4号機の打ち上げは24年度に鹿児島県の観測所で行われる予定。来年9月の引き渡しに向けて開発が進行中だ。

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