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生物資源科 2集団のカマイルカ

鈴木教授ら遺伝的に立証

生物資源科学部の鈴木美和教授(生理学)はこのほど、新潟市水族館や静岡県のふじのくに地球環境史ミュージアムなどとの共同研究により、日本沿岸域に形態が異なる2タイプのカマイルカ集団が生息していることを遺伝的に立証した。

カマイルカは鯨偶蹄目マイルカ科に属する小型の鯨類で、鎌のような形をした大きな背びれが特徴である。これまでに、日本沿岸域では漁師や水族館の観察を通じて、形態が異なる2つのタイプが存在すると指摘されていた。しかし、ミトコンドリアやマイクロサテライトを使った解析では、遺伝的な差を確認できていなかった。

そこで鈴木教授らは、国内で日本沿岸産カマイルカを飼育している全て(22施設)の水族館に試料採取の協力を依頼し、遺伝的に2集団に分かれているのかを検証した。

血液や皮膚試料からゲノムDNAを採取し、一塩基多型(SNP、塩基配列中にある多様性を示す一塩基の変異)を取得して集団構造を調べた。その結果、二つの遺伝集団が存在していることを立証した。

加えて、各個体が捕獲、座礁した場所の情報に基づいて集団の分布を解析した。すると、2集団の一方は日本海から太平洋にかけての海域に、もう一方は石川県から長崎県にかけての日本海側に限定して生息することも判明した。

さらに解析を進めると、約11万年前に一つの集団から2集団に分かれたことも推定された。鈴木教授によると、最終氷期に入った約11万年前、水位の減少に伴って、日本海の生息環境が変動し、2集団に分かれた可能性が高いという。

この結果から、鈴木教授は「2集団の分岐の度合いについて、別種レベルなのか、亜種レベルまでの違いなのかを明らかにしたい」と今後の研究テーマについて語った。

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