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毎日広告デザイン賞  芸術・楊冬愷さん学生賞  瞳で女性の美しさを表現  

毎日新聞社主催の、第89回毎日広告デザイン賞で、このほど楊冬愷(やんどうがい)さん(大学院芸術学研究科造形芸術専攻2)が一般公募・広告主課題の部で学生賞を受賞した。
毎日広告デザイン賞は1931年に設けられ、新聞社が主催する広告賞の中で、最も長い歴史を持つ。同部では1059点の応募があり、複数の広告主が提示した課題から、新聞広告デザインを作成する。
楊さんは資生堂の製品を使った経験があり、親しみがあったことから「マキアージュ ブランド広告」を選んだ。自身で考案した「ドラマティックの、予感。」をテーマに3枚の広告を制作。童話(シンデレラ、白雪姫)に登場するキーアイテム(かぼちゃ、靴、りんご)をモチーフにデザインした。3枚全てに描かれた瞳は女性の美しさをイメージ。日常ではあり得ない組み合わせで違和感を与え、見る人を引きつけるように工夫したという。
「制作当初は説明的で直接的な作品を描いていた」が、それでは面白みがないと思い、多くの人が知っているモチーフを使いながらも、インパクトのある作品を目指し、一目見ただけで童話のストーリーが思い浮かぶように制作した。
楊さんは「作品を通して『遊び心』を伝えたかった。その表現や形式を考えるのは難しかったが、作品の構成を組み立てるのは楽しかった」と感想を述べ、続けて「満足のいく作品にできてよかった。自分以外も満足のできる作品だったから受賞できた」と語った。
楊さんの指導教員である笠井則幸教授(グラフィックデザイン)は「留学生がこの賞を取るのは珍しい。文化が異なるため、日本人の心をつかむのは難しいなか素晴らしいと思う」と絶賛した。

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