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工 渡部教授設計の伝承館 5月に来館者5万人を突破

工学部の渡部和生特任教授(空間デザイン学)が設計を手がけた「東日本大震災・原子力災害伝承館」(福島県双葉町)の来館者が5月3日に5万人を突破した。高村昇館長(長崎大教授)は「予想をはるかに上回った。10年前の災害に今なお大きな関心が寄せられていることを実感した」と話した。
同館は東日本大震災、原発事故の教訓を後世に伝える拠点施設として昨年9月20日に開館。ことし3月までに福島県88団体、県外22団体が来場した。来館者の多くは小中高生だという。
伝承館は地震と原発事故、その後の復興の過程を示す約24万点の資料を収蔵している。「県民の想い」のコーナーには、福島県民の「記憶(証言・手紙等)」と「記録(事実・データ等)」が展示され、産業への打撃や風評被害と、それによって住民の日常がどのように変化したのかを伝えている。予約をすれば双葉町、浪江町の被災状況を知る「フィールドワーク」を体験できる。
建物は地上3階建て、延べ床面積約5300平方㍍。福島第一原発が津波による浸水で全電源喪失という事態を招いた教訓を生かし、展示室、サーバー室は2階に、電源設備は最上階の3階に置いた。
3階には、遠く太平洋を望む「海のテラス」もある。「親しみやすい建築に」という渡部特任教授の意向で、テラスには日本家屋で使われる羽目板などが使われている。
「10年は一区切りだが、双葉町の住民はまだ一人も帰還できていない。県全体では3万7299人が戻っていない。伝承館があの大震災を考えるきっかけになれば」と高村館長は話している。

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