薬 ソフトで投薬副作用予測 辻教授ら共同開発

学部・大学院

2020.11.21 15:48

薬学部薬剤師教育センターの辻泰弘教授(臨床薬物動態学・臨床薬理学)は、感染症治療時の抗菌薬の薬物濃度や効果、副作用を予測できる抗菌薬投与設計支援ソフトウエア「Pycsim(ピクシム)」を富山大医学部感染症学講座の山本善裕教授と共同開発した。
このソフトウエアは、パソコン画面の指示通りに患者の年齢や性別、体重、検査値などを打ち込み、投与日、投与時刻、投与量、点滴時間を入力すると、10秒ほどで予測された数値がグラフで表示されるという仕組みだ。
主に、抗生物質が効かないメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症治療薬のリネゾリドのほか、日本で使用可能なバンコマイシン、テイコプラニン、アルベカシンの投与設計シミュレーションが可能となっている。
リネゾリドは優れた臨床効果を示し、有効性が期待されている抗MRSA薬だが、副作用として血小板減少症を起こすことがある。その副作用が治療の妨げにならないよう、「医療現場が望むものを作って、患者治療の役に立ってもらいたい」という願いを込めた。特許申請の予定はなく、病院から希望があれば無償で提供するという。
辻教授は「一人でも多くの患者がこのソフトウエアで良くなってほしい」と話した。