学生生活に潜む犯罪に要注意! ー闇バイトー
昨今、大学生が軽い気持ちで犯罪に手を染めてしまうケースが増えている。今年に入って注目されたオンラインカジノ。芸能人やスポーツ選手の利用が報道された。大麻が絡む違法薬物事件は逮捕される20代以下の割合が7割を占め、大学スポーツ界での事件も後を絶たない。さらに闇バイトでも多くの学生が逮捕されている。これらの犯罪は一度でも関わると人生を棒に振ってしまう。まずは危険性や違法性を正しく認識することが重要だ。(取材=中道誉悠)
強盗致死の大学生
一審二審で懲役23年
「闇バイト」はSNSなどで、「短時間で高収入が得られる」といったうたい文句で詐欺の受け子や出し子、強盗といった犯罪に手を染める行為だ。世間から大きな注目を集めるようになったのは2023年2月。フィリピンを拠点に複数の強盗事件、詐欺事件を起こしたグループの幹部が逮捕されたのが発端だ。
大手各社の報道によると、グループは数十件の強盗事件などを引き起こし、同年1月の東京都狛江市で起こった強盗致死事件では当時19歳の大学生の男が実行犯役として逮捕された。男は一審、二審で懲役23年の重い判決が言い渡された(現在上告中)。この他にも数多くの強盗事件、詐欺事件で学生が逮捕されている。23年の強盗事件の検挙率は90・5%。例年、検挙率は9割を超えており、ほぼ必ず捕まる。しかし強盗や特殊詐欺事件は近年、減るどころか増加傾向にある。
報酬未払いのケースも
警察庁のホームページに掲載されている事例には、闇バイトに手を出してしまう若者は自らSNSや掲示板などで応募するケース、友人や知人に紹介されるケース、SNSで知り合った相手から誘われるケースがある。その後、犯行グループはテレグラムやシグナルといった秘匿性の高いアプリで連絡を取り合うよう誘導。さらに「アルバイトをするための身分登録として必要」などの理由で身分証明書と一緒に撮った顔写真などの個人情報を要求してくる。
闇バイトの報酬は「次もやれば渡す」などと引き延ばされ、逮捕されるまで支払われないこともある。また、一度でも足を踏み入れると個人情報を基に脅され、抜け出すことは困難。逮捕されるまで何度も犯罪行為に加担させられるという。
楽して大金を稼げる仕事は存在しない。怪しいと思ったら警察に相談してほしい。







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