ライオン学術賞 痛みのメカニズムを解明 歯・篠田教授が受賞
歯学部で長年にわたり「口腔(こうくう)顔面痛」のメカニズム解明に取り組んできた篠田雅路教授(生理学)の業績に対してこのほど、2021年度ライオン学術賞が贈られた。国際レベルの卓越した成果を挙げた研究者に授与される歯科基礎医学会で最も権威ある賞とされる。
口腔顔面痛とは、口の中やあごを含む口腔顔面領域に発生するさまざまな痛みを指す。症状や原因が多岐にわたるため治療は極めて困難とされていた。しかし、篠田教授は約20年に及ぶ研究の結果、いくつもの口腔顔面痛のメカニズムを解明した。
その一つが肩こりと顎関節症(がくかんせつしょう)の関係だ。肩こりが起きると、延髄のある種の細胞からサイトカインという物質が分泌され、顎関節の痛みを伝える神経を過敏化させる。その結果、顎関節に痛みが引き起こされる。
肩こりと顎関節症の関連は以前から歯科医の中では常識とされていたが、篠田教授が初めて科学的にメスを入れた。
篠田教授はこのほかにも、損傷した神経に超音波を当てると神経の再生が早くなることを突き止めたり、口内炎と見た目が似ている初期の舌がんが痛みを伴わないのは、痛みを抑えるモルヒネをがん細胞自身がつくっているためであることを発見するなど、その業績は多岐にわたる。現在は歯科矯正での歯の痛みの原因などの研究を続けている。
受賞について篠田教授は「率直にうれしい。自分の力だけでなく、大学院生の力も借りて興味深い研究ができた。本学歯学部で研究してきたからこそ受賞できたのだと思う」と語った。
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