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工 「強靭化キャンパス」提言へ  70号館を避難場所に

昨年の台風19号でキャンパス浸水などの甚大な被害を受けた工学部は、10月17日にウェブセミナー形式で「キャンパス強靭化(きょうじんか)プロジェクト報告会」を開き、同学部70号館が地区住民を含めた学生・教職員の避難場所として適切であるなどとする避難対策の概要を報告した。岩城一郎教授(土木工学)を中心とするプロジェクトメンバーは、一連の成果をさらに高精度化し、新たな避難行動マップの作成と避難計画の検討を行い、2020年度末に連携先の郡山市に報告書を提出する。
同プロジェクトは、将来の豪雨災害に備えるため19年11月に発足。二つの作業班を設け、キャンパスの南側を流れる阿武隈川か、その支流でキャンパス内を貫流する徳定川の氾濫による浸水メカニズムを解析する一方、学生らの避難行動をアンケートを通じて分析するなどの調査を行い、現実的な避難場所を模索してきた。
同年12月に実施した学生610人を対象にした調査では、約75%が避難場所が「分からない」「遠い」などの理由で避難していなかったことが判明。さらに「大学を避難場所にしてほしい」との声も多く寄せられた。
これを受け、担当作業班は、キャンパス内で特に浸水被害の少なかった70号館を避難場所とする案について検討した。
その場合、受け入れるべき学生・教職員と学部周辺住民は計約3000人となり、避難スペースを1人1平方㍍とすると、約3000平方㍍が必要となる。一方、70号館で活用できる教室の総面積は3760平方㍍で、避難者を十分に収容できることが分かった。(想定はコロナ禍以前の状態で実施)
70号館の設備では、非常用電源の発電用オイルの備蓄を増やす必要がある。さらに、実際に避難した学生の約8割は車を使っており、70号館に安全に避難できるよう道路と駐車場を整備する必要があることも分かった。

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